デルとEMCジャパン(Dell EMC)は4月12日、コンバージドインフラストラクチャ(CI)とハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)を中心にした記者会見を開催。CI/HCI市場は国内の売上成長率が前年比165%とDell EMCにとって最大の成長分野と説明する。
EMCジャパン モダンデータセンター事業本部 GTMエンタープライズ シニアシステムエンジニア/HCIスペシャリスト 高橋岳氏はCI/HCIについて「データセンターをモダナイズする一番の方法。ビジネスの俊敏性や拡張性を実現する。IT統合は変革のタイミングとなり続けるため、キャッチアップを継続してほしい」と語った。
2018年夏にDell Technologies、Intel、VansonBourneの3社共同で、中規模企業における4600人のビジネスリーダーを対象にデジタルトランスフォーメーション(DX)の進捗情報を調査したところ、遅滞層は9%、後期追随層は30%、前期追随層は33%、初期採用層は23%、革新層は5%という結果が明確になった。

EMCジャパン モダンデータセンター事業本部 GTMエンタープライズ シニアシステムエンジニア/HCIスペシャリスト 高橋岳氏
高橋氏は「初期採用層や革新層は変化していないが、後期追随層や前期追随層が増加中。DXに対応しなければならないと考える企業や経営層の考えが現れている」と分析。異なる直近の調査結果(2019年1月)をもとに「91%の経営層が競争力の維持にIT変革が必要と考えている」(高嶋氏)と引用しつつ、変革を実施した98%の企業がCIもしくはHCIを利用し、86%が両方を利用していると説明し、CI/HCI市場が好調であると説いた。

Dell EMCのHCI製品ラインアップ
Dell EMCはHCIに適したワークロードとして「初期はVDI(仮想デスクトップ基盤)専用というイメージが強かったが、それは間違い。確かに(仮想化環境基盤ソフトウェア)VMware vSphereを用いた混合ワークロードが主流だが、DevOpsの文脈なら開発環境、仮想レイヤーならIaaS/PaaS的運用、クラウドネイティブな製品群を動かすための基盤となる」(高橋氏)と強調。その上でVMwareと共同設計したHCI製品「VXRail」アプライアンスは、「クラウドプラットフォームと述べても構わない」(高橋氏)という。
VxRailは専用の管理ツール「VxRail Manager」の機能をvSphere環境を統合管理する「VMware vCenter Server」にプラグインとして活用可能であり、単一のダッシュボードで物理マシンや仮想マシンの状態、リソースの状況などを一元的に管理できる。VxRailはまたネットワーク構成を自動化できる。