VxFlex OSは、ローカルにあるハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)を仮想ストレージとしてプール化し、拡張可能な共有ブロックストレージを構築するソフトウェア制御ストレージ(SDS)のソフトウェア。サーバー間の多数のパスにI/Oに分散させ、データチャンクとミラーコピーを分散メッシュで配置させることで、CPUとメモリーの消費を最小限に抑える大規模並列処理を可能にしている。
東京・三田にあるデル ソリューションセンターでの検証結果によれば、ESXi×4、SSD×23の構成で最大23万IOPSを達成。ただし、高負荷は高レイテンシーを招くため、「リード0.5~0.6ミリ秒、ライト1ミリ秒以内を実現するには6割の13万IOPSが適当」(中村氏)と説明した。
Dell EMCの顧客がリビルド(ミラーの再構築)を検証したところ、8 SSD×27ノード、合計167TBの環境で1ノードの修復は約15分で完了したという。中村氏は「可用性が高く信頼性があるインフラを構築できる」とアピールしながら、高い入出力性能が求められるアプリケーションやデータベース、マルチハイパーバイザーやLinuxなどを用いたベアメタルサーバー、サーバーとストレージをSANで結ぶシステム構成などに適用できると説明した。
同社によればVxRack Flex導入による管理費用の削減率は90%、システム展開時間の短縮率は72%、初期購入コストも50%に軽減。海外では世界トップ10の通信系企業の9社がVxRack Flexを採用しているという。