昭和電工と日本IBMは、特許情報の効果的かつ効率的なスクリーニングを支援する「特許読解支援システム」を構築したと発表した。昭和電工は、同システムを7月から全社で運用で、技術者の特許読解時間の大幅な削減を目指す。
同システムは、文書情報を統合的、横断的に収集し、高度な分類や分析が可能なコグニティブテクノロジー「IBM Watson Explorer」を採用しており、テキスト解析・探索機能、文書関連付け機能、特許に特化したアイデア抽出機能を活用していく。また昭和電工の技術領域である化学分野の特許文書の特徴に合わせた文書関連付け機能を付与しており、特許文書の可読性向上に特化したインターフェースを備えている。
2018年に昭和電工社内で実施したトライアルでは、同システムを使わずに読解した時に比べ、特許1件当たりの読解時間が約45%短縮された。同社では、このシステムを活用することで、研究効率の向上と他社権利侵害リスクの低減につなげるとともに、知的財産業務をより戦略的に推進し、競争力強化を図っていく。