富士通は4月15日、スーパーコンピューター「京」の後継機(ポスト「京」)の設計を完了し、ハードウェアの製造、出荷、設置を進めることについて理化学研究所(理研)と正式契約を締結したと発表した。
ポスト「京」は、富士通が開発した高性能CPU「A64FX」を搭載し、Arm命令セットアーキテクチャーにより幅広いソフトウェアに対応する汎用性を持つほか、超並列、超低消費電力、メインフレームクラスの高い信頼性などを実現する。今後は、ポスト「京」の開発を通じて培った技術を生かして、商用スーパーコンピューター「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX100」を2019年度下期にグローバルに販売を開始する予定。
「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX100」後継機の主な仕様
ポスト「京」のハードウェア製造は、富士通のコンピュータシステムの基幹工場である富士通ITプロダクツで行い、現在「京」が設置されている理研の計算科学研究センターに設置する。
京は2006年より富士通と理研が共同で開発し、2012年に完成、共用が開始された。ポスト「京」について富士通は、2014年10月から理研とともに基本設計を開始し、さまざまな分野のアプリケーション開発者と協調設計(コデザイン)を実施しつつ、システムの詳細設計と試作を進めてきた。