第3回:チームのファイル管理をラクに--「データを探す」小さなムダをなくす - (page 2)

岡崎隆之 (Dropbox Japan)

2019-05-07 07:15

小さく始めて、大きく広げる

 チームで利用しているファイルを整理整頓するときに大事なことは、一度に大きく変更しすぎないことです。PCやスマートフォンの操作に不慣れな方もいるでしょうし、大きな変更が発生すると、チーム内に混乱が発生することもあります。ですから数名単位で利用しているフォルダなど小さなフォルダから整理整頓を進め、そこで得られた運用上のメリットとデメリットを踏まえてより広い範囲に広げることが効果的です。メリットが明らかになるため、整理整頓に前向きではない方に説明する際の説得力も増します。

 実際に整理整頓を始めるには前回ご紹介したテクニックが適用できます。ファイル名の命名規則をチーム内で統一し、まずは新規作成するファイルから始めることも効果的です。

 さらに会計年度やプロジェクト新規開始といったタイミングでこれらのルールを適用していくと、足並みを揃えやすいでしょう。よく利用するファイルをより目立つよう整理できれば、資料の再利用、資料を探す時間の短縮ができます。

 整理整頓が途中の段階でも、Dropboxへ保存すればDropbox ProfessionalやDropbox BusinessでOffice、PDF、テキストなどの文字データを含むファイルでの全文検索を実行できます。必要なファイルを探す時間短縮効果はすぐに得られます。

 このようにNASやファイルサーバーからDropbox Businessへ移行した結果、時間短縮や生産性向上を実現した事例は数多くあります。何もせず現状を維持していくと負債となって日常的な負担が増えていきますが、小さな改善から初めて大きく広げることで負債が減り、導入の費用対効果が積もり積もって大きくなることでしょう。

 次回は、モバイル環境を利用してチームの生産性を高めた事例をご紹介します。

(第4回は5月中旬にて掲載予定)

岡崎 隆之
Dropbox Japan テクニカルアーキテクト
サン・マイクロシステムズ、ACCESS、グリーを経てエンタープライズ分野からコンシューマー分野に渡る様々な分野でのエンジニアリングに従事。開発生産性や、チーム間の共同作業について様々な施策を実施し生産性向上に貢献。2015年からDropboxカスタマーサクセスチームに所属し、お客様の生産性向上に貢献している。

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