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OpenText Enterprise World Asia 2019

オープンテキスト開発トップに聞く、EIMの進化とクラウドとの競合

末岡洋子

2019-04-25 07:00

 企業情報管理(EIM)大手のOpenTextは、クラウドベンダーとの競合を恐れていない。2018年には、SaaS型EIMの「OT2」を製品化し、クラウドストレージを提供するBoxとの戦いにも自信を見せる。

 OpenTextが4月にシンガポールで開催した年次イベント「OpenText Enterprise World Asia 2019」で、製品開発を統括するエンジニアリング&クラウドサービス担当エグゼクティブバイスプレジデントのMuhi Majzoub氏に話を聞いた。

--同イベントでは「情報から優位性を得よう」と呼びかけました。そのために企業は何をすべきでしょうか。

 企業によって取り組みは異なるが、共通したステップがあると考える。最初のステップとして、情報がどこにあるのかを把握し、その情報を安全にすること。その点において、われわれは情報の発見、集約、保護などの機能を提供する。

 次のステップは、情報から洞察を得ること。この点においても、われわれは過去のデータから予測的なインテリジェンスを作り出すソリューションを持っている。例えば、勤続7年目の社員が過去に5件しか書類をダウンロードしたことがないのに、急に1500件もの書類をダウンロードし、次の週に会社を辞めるとする。退職する前に情報を持ち出していることは明らかだが、インテリジェンスによってその過程で異常な行為を検知できる。

 OpenTextでは、人工知能(AI)技術の「Magellan」を、企業コンテンツ管理(ECM)の「Documentum」や「Content Suite」などに統合しており、高度なアルゴリズムやダッシュボード、レポートなどの機能を利用しながら、プラットフォーム上にあるデータから洞察を導き出せる。

 Magellanは、EIM以外での活用も進んでいる。ある顧客は、コラボレーションプラットフォーム「Business Network」のダッシュボードをMagellanで構築しており、プラットフォーム内のトランザクションをはじめとする情報を業界別、国別、パートナー別に可視化している。さらに、SAPのデータもここで活用したいということになり、(OpenTextとSAPの)両プラットフォームからデータを集めるようにした。このように、Magellanは顧客の要求に合わせて、ビジネスと関連のあるアプリケーションとデータをブレンドできるアルゴリズムを開発できる。

--今後5年で2億ドルを研究開発に投じる計画を明らかにしました。どの分野を強化するのでしょうか。買収戦略も継続するのでしょうか。

 コンテンツサービス、ビジネスネットワーク、AI/機械学習、OT2でのアプリケーション作成、リーガルテック、セキュリティーの6分野になるだろう。機械学習については、紙の書類をスキャナーで取り込んで、自動的に必要な情報を分類して配信するような機能も提供しており、今後さらに強化していく。

 この5年で16、17社を買収した。買収金額として35億~40億ドルぐらいを投じたことになる。併せて社内の人材も強化してきた。

--競合企業をどう見ていますか。Boxは自社をエンタープライズ向けのサービスと位置付け、セキュリティーなども強化しています。

 コンテンツサービスでは、IBMの「FileNet」をはじめ、BoxやDropboxなども競合といえる。しかしながら、どの企業もわれわれの持つ機能の一部で競合しているに過ぎない。エンタープライズ向けの包括的なソリューションと呼ぶには程遠く、機能性や拡張性、ローカライズなども不十分だ。

 Boxは素晴らしいマーケティングを展開しているが、同社の持っている機能は全てわれわれにもある。OpenTextは27年にわたって世界の大企業のニーズに応え、サポートしてきた歴史がある。これらの顧客は、自社の情報を保護、管理、統制するという点でわれわれを信頼している。

 これまで、OpenTextにセキュリティー侵害はなかったし、オンプレミスやクラウド、プライベートマネージドサービスでも使える。一部のワークロードをネイティブのSaaSとして提供する作業も進めており、さらなる柔軟性をもたらすだろう。

 一方、Boxはオンプレミスのソリューションを提供しておらず、クラウドを使いたくないのであれば選択肢に入らない。われわれは、自社の技術とソリューションに注力しており、顧客は最新の技術を継続的に利用できる。

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