Microsoftは年次開発者会議「Build」の初日にあたる米国時間5月6日、「共有されたインタラクティブなエクスペリエンス」を実現するための新しい開発技術「Fluid Framework」を発表した。Microsoftの複数のアプリとソフトウェア開発キット(SDK)で2019年中にリリース予定だ。
Fluid Frameworkは、複数ユーザーによるウェブおよびドキュメントコンテンツの高速な同時作成を、より適切にサポートすることを目的としているという。Fluid Frameworkのドキュメントモデルにより、作成者は「コンテンツを協調的なビルディングブロックに分割」できる。ビルディングブロックは、複数のアプリケーションにわたって使用でき、より柔軟性の高い新しい種類のドキュメントとして統合できるという。さらに作成者はFluid Frameworkにより、テキストの翻訳、コンテンツの取得、編集の提案などのタスクを実行できる、インテリジェントなエージェントも利用できるようになると、同社は6日に述べた。
Microsoftは、Fluid Frameworkの技術を「Word」「Teams」「Outlook」などのアプリに組み込むとともに、社外開発者らにも提供する予定だという。
MicrosoftはBuildで、「AIに基づく」新機能をWordに追加することも発表した。まずはウェブ版のWordを対象に、プレビュー版が6月にリリースされるという。この新機能「Ideas」は、編集ツールのリサーチアシスタントなど、Microsoftが自社の生産性アプリケーションに追加している他のAIベースの機能の一部とコンセプトが類似している。Ideasは、ユーザーの記述内容をより明瞭で簡潔で包括的にするためのスマートな提案を提供することを目的とする。ドキュメントの推定読了時間を表示したり、「Microsoft Graph」APIからのデータを使用して頭字語を説明したりすることも可能だという。
MicrosoftはBuildで、グループチャットアプリケーションであるTeamsの開発プラットフォームに複数のアップデートを加え、パートナーらがアプリを作成してTeamsに公開できるようにする予定だ。アップデートには、アプリを会話に統合する新しい方法や、アプリに関する洞察の提出および表示の強化が含まれるとしている。これらのアップデートはリリースに向けた作業の最中だという。
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。