デル、機械学習専用の新サーバーを国内で発売

國谷武史 (編集部)

2019-06-04 15:49

 デルとEMCジャパンは6月4日、機械学習専用のサーバー新製品「Dell EMC DSS 8440」を発売した。「NVIDIA Tesla V100」を最大10基搭載可能で、最小構成による税別定価は1940万7219円。販売初年度に100台の出荷を見込んでいる。

 新製品は、5月上旬に米国ラスベガスで開催された「Dell Technologies World 2019」で発表されたもの。NVIDIA Tesla V100のGPUを最大10基(最小構成では4基。8基および10基に拡張可能)搭載でき、画像認識や自然言語処理、気候モデルなどでの機械学習処理に最適化している。また、同社などが出資する英Graphcoreで開発が進められている深層学習に特化した「IPU(Intelligent Processing Unit)」も最大8基搭載できる設計となっており、2019年後半以降に個別対応でIPU搭載モデルも提供する予定だという。

「Dell EMC DSS 8440」の概要
「Dell EMC DSS 8440」の概要

 同製品は、2ソケット4Uサイズで、最大10本のNVMe SSDおよびSAS/SATA SSDを搭載可能なほか、InfiniBandをサポートし、8本のPCIeを16スロット利用できる。空冷方式を採用しており、室温35度での動作をサポートしている。

 記者会見した執行役員 インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 製品本部長の上原宏氏は、新製品の位置付けについて、汎用のx86サーバー「PowerEdge」とは異なるハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)などの特殊用途向けと説明する。

 デルは、2015年に大規模データセンターでのHPC案件を中心に個別対応などを行う「データセンタースケーラブルソリューション(DSS)」部門を設置している。同本部システムエンジニアの谷本剛氏によれば、従来のビジネスは海外が中心で、国内での案件数は少なかったが、人工知能(AI)に関連した機械学習や深層学習などのワークロード需要が高まりつつあることから、「DSS 8440」の国内提供に踏み切ったという。

 販売展開について上原氏は、DSS 8440もPowerEdgeシリーズと同様にデルやEMCジャパンのパートナー経由でも提供するが、ユーザーの検討時から両社がパートナーと連携して導入支援に当たるとしている。

「Dell EMC DSS 8440」の特色

「Dell EMC DSS 8440」の特色

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  2. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  5. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]