本連載では、筆者が「気になるIT(技術、製品、サービス)」を取り上げ、その概要とともに気になるポイントを挙げてみたい。今回は、NECソリューションイノベータが提供する「NECクラウド利用状況監視App」シリーズの最新版である。
Office 365の利用状況を可視化して分析する新サービス
NECソリューションイノベータは先頃、NECクラウド利用状況監視Appシリーズの最新版として、「NECクラウド利用状況監視App for Office 365」を提供開始すると発表した。
NECクラウド利用状況監視Appは、クラウドサービスの利用状況の可視化などにより、セキュリティリスクの低減やメンテナンス作業の効率化を支援するサービスで、データ分析プラットフォーム「Splunk Enterprise」上で動作する。
これまで提供してきた「NECクラウド利用状況監視App for Box」に続き、今回はマイクロソフトのクラウドサービス「Office 365」に対応した。これにより、Office 365のログを収集し、利用状況を可視化、分析することができる。(図1)
図1:「NECクラウド利用状況監視App for Office 365」の利用イメージ(出典:NECソリューションイノベータ)
また、Office 365、Boxそれぞれに対応したNECクラウド利用状況監視Appを組み合わせて活用することで、マルチクラウド環境への対応も可能としている。
税別価格は、Office 365の1テナントあたりのサービス利用料が年額300万円。別途、初期導入費とSplunk Enterpriseのライセンス購入が必要。今後3年間で50社の利用を目指す構えだ。
特長としては、Office 365の監査ログやメッセージログを収集し、アクセス状況の可視化や監査に有効なレポートの作成、保管を行うことができる。
また、事前に設定した利用ルールに違反があった場合、レポートや管理者へのアラート通知などが行える。これらの機能により、Office 365を使用する際のセキュリティの強化やOffice 365の利用状況の分析作業の効率化を支援するとしている。
加えて、Office 365のログの仕様変更や機能強化などに対応して、このサービスの仕様も変更される。これにより、クラウドサービスの仕様変更などに伴って発生するメンテナンス作業の効率化を図ることができるという。