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SD-WANの多彩な効用を示す--Silver Peakとシネックスが提携

渡邉利和

2019-09-02 11:11

 シネックスジャパンと米Silver Peak Systemsは8月29日、販売代理店契約を締結し、同日付でSilver PeakのSD-WANプラットフォーム製品の販売を開始したと発表した。シネックスジャパンは、Silver Peakの「マルチ・ディストリビューター戦略」に基づく国内2社目のディストリビューターとなる。今後両社は、国内での販売パートナーの拡充やパートナー支援策の強化などに共同で取り組んでいく計画だという。

記者会見に臨んだSilver Peak Systems アジア太平洋地区セールス担当バイスプレジデントのDean Vaughan氏、同パートナー・セールス担当バイスプレジデントのMichael O'Brien氏、シネックスジャパン テクノロジーソリューション本部長の
清水章太郎氏(左から)
記者会見に臨んだSilver Peak Systems アジア太平洋地区セールス担当バイスプレジデントのDean Vaughan氏、同パートナー・セールス担当バイスプレジデントのMichael O'Brien氏、シネックスジャパン テクノロジーソリューション本部長の 清水章太郎氏(左から)

 Silver Peakの概要について説明したアジア太平洋地区セールス担当バイスプレジデントのDean Vaughan氏は、同社のSD-WANソリューションを「ビジネス・ファーストのソリューションだ」と述べた。同氏は、従来の“ルーター中心のネットワーク”が限界に来ており、アプリケーションがクラウドに分散し始めている現在の環境において、アプリケーションのパフォーマンスを保証する手段としてのSD-WANの重要性が高まっているとした。

 その上で、企業が直面するネットワークの課題は国ごとのネットワーク環境の違いも影響してさまざまにあるという認識から、「SD-WANにはスイスのアーミーナイフのようにさまざまな機能が備わっており、さまざまな課題の解決策として有用だ」(Vaughan氏)とした。

 日本市場の背景には、ネットワーク品質の高さがある。同氏は、MPLS(Multi-Protocol Label Switching。ここではMPLSを活用したサービスとして提供されるいわゆる専用線接続の意味だと考えて良い)と、ブロードバンド接続(公衆回線網を利用したIPネットワーク)だ。日本以外は、MPLSが高価な割に信頼性が低いといい、ユーザー企業の悩みの種となっており、それを解決する手段として、ブロードバンド接続でMPLSのような通信環境を実現できるSD-WANソリューションが注目されているという。

 一方で日本は、専用線接続は他国に比べると相対的に安価であり、さらに極めて品質が高いため、単純な「専用線からの代替」という位置付けのみでSD-WANに注目が集まるわけではない。日本では、特定のクラウドアプリケーションのトラフィックをその他のトラフィックと分離して帯域利用の効率化を実現する「ブレークアウト」や、運用管理の効率化/自動化といった機能が重要となる。

 そこで、同社としてはSD-WANを「いろいろな課題全てに対応できるマルチパーパス(多目的)なソリューション」と位置付け、Vaughan氏は“スイスのアーミーナイフ”と表現したようだ。併せて同氏は、日本には海外展開している企業も多いことに触れ、海外拠点をネットワーク接続する際には日本との回線品質の差に直面し、課題を抱えることになることから、「各国で生じるさまざまな問題を1つのソリューションで全て解決できるSD-WANの導入が有用だ」としている。

 シネックスジャパン テクノロジーソリューション本部長の清水章太郎氏は、同社がいわゆる“第3のプラットフォーム”(クラウド、ビッグデータ、モビリティー、ソーシャルの4要素からなる情報基盤を指す)に注力しており、クラウドに関して深い知見を有することがSilver Peakとの代理店契約につながったと説明した。

 また、Silver Peakのソリューションの特徴としては、「First-packet iQ」による迅速かつ正確なアプリケーションの識別とそれに基づくルーティングや、元々の同社の技術であるWAN高速化機能によるキャッシュの活用による通信量削減などを挙げた。信頼性の低い通信経路を利用する場合にパケットに冗長符号を追加することで、途中で幾つかのパケットが失われた場合でもその他のパケットから失われたパケットを復元できるようにする技術なども特徴だという。

 Vaughan氏が紹介したエピソードでは、オーストラリアの通信会社TelstraでMPLSの通信障害から3日間に渡って通信が途絶した際に、同社のMPLSサービスとSilver PeakのSD-WANサービスを併用していた政府系ユーザーは、Silver Peakが自動的に通信をブロードバンド網経由に切り替えたため、MPLSがダウンしていることに全く気付いていなかったという。

 また同氏は、「SD-WANを提供する競合各社は基本的にSD-WANの技術を買収によって獲得し、自社の既存のソリューションに統合しているが、Silver Peakは元々WAN高速化技術を開発した企業であり、SD-WANについてもゼロから自社開発して実現しているため、全てを知り尽くしている点が強みだ」と語った。

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