東大とドコモ、モーションキャプチャー技術を開発--運動解析などが手軽に

NO BUDGET

2020-01-20 15:39

 東京大学 大学院情報理工学系研究科 中村研究室(東京大学・中村研究室)とNTTドコモ(ドコモ)は、特殊な装置やスーツを使うことなく広い空間における複数人のモーションキャプチャーを行う技術を開発した。東京大学・中村研究室が開発したカメラ映像だけでモーションキャプチャーを行う技術「VMocap(ブイモーキャプ)」を応用することで、実現したという。

複数人ビデオモーションキャプチャーのイメージ(東京大学・中村研究室、ドコモ)
複数人ビデオモーションキャプチャーのイメージ(東京大学・中村研究室、ドコモ)

 これによりスポーツの試合やライブ会場など、従来モーションキャプチャーが困難だった場所でも手軽にモーションデータを取得し、運動解析や3Dアニメーションの作成ができるようになるとしている。

 一般的にモーションキャプチャーを行うには特殊な装置やスーツが必要なため、計測場所や利用シーンが限定されている。近年ではカメラ映像だけでモーションキャプチャーを行う技術も登場しているが、さまざまな制約が原因で屋内・屋外、空間の広さを問わずに複数人のモーションキャプチャーを高精度に行う技術はなかった。

 今回開発された技術は、解析に最適な映像を複数のカメラが自動的に選択して切り替えることで、広い空間における複数人のモーションキャプチャーを行う。また、身体同士が映像上で重なって見える状況でも、人の骨格構造と運動の連続性、最新の画像認識技術を活用することで運動を推定でき、フットサルのように複数の選手が激しく動き回るようなシーンでも、高精度で滑らかなモーションデータや骨の動きが取得できることを実証したという。

 同技術に加え、東京大学・中村研究室が持つロボティクスに基づいた動作解析技術を用いることで、骨の運動だけでなく身体に働く力や筋の活動まで計算し、可視化できることを確認した。これにより、複数台のカメラ映像だけで運動の計測・解析を一貫して行えるようになったという。

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