情報通信研究機構(NICT)は1月29日、SAPと企業の業務効率化ソフトウェア専用のAI(人工知能)翻訳システムの開発に向けて提携したことを発表した。
NICTによれば、経済のグローバル化やテクノロジーの革新によって、ビジネス向けソフトウェアにまつわる多言語化ニーズが急増している。ソフトウェアの開発や利用において高精度の機械翻訳を活用することに、最新情報を正確かつ効率的に入手することが、これまで以上に求められているという。
これまでNICTは、観光や生活向けの音声翻訳、特許や製薬向けのテキスト翻訳でAI翻訳を実現し、翻訳の高精度化に向けて対訳データを集める「翻訳バンク」も運用している。SAPも約80言語を対象にした高精度で高速な翻訳サービスの提供を念頭に研究開発を進めてきた。
提携期間は2022年末までで、両者の自動翻訳のリソースや技術を組み合わせてAI翻訳システムの高精度化や多言語化を進め、翻訳サービスの開発を目指す。