富士通は、働き方改革に関する取り組みの一環として、従業員の体験(Employee Experience)を管理するツール「Qualtrics EmployeeXM」を採用した。テクノロジーソリューション部門のエンタープライズビジネスグループが利用する。
EmployeeXMは、SAP傘下のQualtricsが開発・提供するツールで、従業員の声を調査・分析し、その後の行動に活用することができる。富士通では、2019年9月にツールの採用を決め、11月に導入を開始、約2カ月後の2020年1月に本稼働させた。
当初は、エンタープライズビジネスグループに所属する製造・流通業担当のシステムエンジニア約4000人を対象とした。従来よりも高い頻度で多角的な調査を実施し、分析から行動につなげることで、従業員の帰属意識を向上する。
富士通 執行役員常務テクノロジーソリューション部門エンタープライズビジネスグループ長の東純一氏は「社員一人ひとりとの接点を増やし、多様化する働き方への支援や社員のエンゲージメントを高めていく」とコメントした。
また同グループでは、プロジェクトごとに組織が形成されるIT業界特有の人事課題も解決したいと考えていた。EmployeeXMを活用することで、部門やチームのリーダーが、それぞれの組織やチームごとの調査結果を参照し、改善行動を取ることができるとしている。さらに、機械学習を用いた分析エンジンによって組織改善のための予測を行い、今後の行動を推奨する機能の活用にも期待を寄せている。