マネックス証券は、次世代の証券基幹システムに「Oracle Exadata Database Machine X8」(Exadata X8)を採用する。
同社は、ネット証券取引システムのフロントエンド/バックエンドシステムとして、「GALAXY」と呼ばれる独自の証券基幹システムを利用している。そのインフラとして、2014年に汎用サーバーから「Oracle Exadata」に移行した。オンライン処理、バッチ処理のいずれも高速化したほか、運用負荷の軽減にもつながった。
その後、「Oracle Database」へのデータベース基盤の集約、システム内製化による俊敏性の確保、個人情報の保護などさらなるセキュリティ対応を目的として、新たなインフラへの移行が検討された。Oracle Exadata X8と汎用IAサーバー(Oracle Database)を比較するPOC(Proof of Concept:概念実証)を実施し、その結果を受けてExadata X8の採用を決めた。
Exadata X8は、従来モデルからハードとソフトが大幅に強化されたほか、「Automatic Indexing」をはじめとする独自の機械学習機能も追加されている。Automatic Indexingは、データベースの使用パターンを継続的に学習し、その変化に応じてデータベースを自動チューニングする仕組みになる。
データベース暗号化には「Oracle Database Enterprise Edition」で利用できるオプション機能「Oracle Advanced Security」を利用する。保存されているデータをデータベース層で暗号化することで、攻撃者によるデータベースを迂回(うかい)した機密情報の読み取りを阻止する。また、データベースの問い合わせ結果がアプリケーションで表示される前に選択的に非表示にすることが可能な「Oracle Data Redaction」機能を備えている。