シスコシステムズは、NTTドコモの5G(第5世代移動体通信システム)向けモバイルバックホールの最適化を支えるネットワークのスライシング技術として、「Cisco Network Convergence System(NCS)ルーター」とセグメントルーティング技術を提供した。
モバイルバックホールは携帯基地局で5G無線とコアネットワークを接続してデータセンターへのフィードを行う伝送ネットワークのこと。データセンターには人やマシンがアクセスする必要のある全てのコンテンツやアプリケーションが格納されている。
5Gへの移行が進む中、各種産業パートナーからより多様なネットワーク通信要件が生じており、従来型のトラフィックエンジニアリング技術を用いて、スケーラビリティー制約や難しい問題発生時に対処することが、大きな課題となっている。
今回提供されたCisco NCS 560およびNCS 5500シリーズのルーターは、コスト効率の高いモバイルバックホール向け配信用に設計されており、モジュラー型のため、モジュール交換によって25GEや400GE化を含むNTTドコモの今後の5G基地局設備計画に柔軟に対応することができる。
セグメントルーティング技術は、パケットヘッダーにセグメント情報を付加することでパケットの通過経路の指定に役立ち、ラベル配布プロトコルが不要なため、よりシンプルかつ柔軟で、スケーラブルなネットワーク運用を可能にする。