Office 365にネット介さず直接接続--テレワークでも社内LANと同様の環境

藤代格 (編集部)

2020-04-01 07:15

 宿泊、スポーツ、遊技などの施設を運営する大和ハウスグループの大和リゾート(江東区、従業員数2011人)は、Microsoftのクラウドサービスにダイレクトに接続する「IIJクラウドエクスチェンジサービス for Microsoft Azure Peering Service」を採用。

 グループのセキュリティポリシーを遵守しつつ安定した通信環境を確保し、社内LANと同様のテレワーク環境を提供するという。3月30日、サービスを提供するインターネットイニシアティブ(IIJ、千代田区)が発表した。

 4月から本格導入するテレワークの基盤として、文字のコミュニケーションに加えて通話、テレビ会議、資料などの共有、作業なども可能、大和ハウスグループでも採用する「Office 365」内のサービス「Microsoft Teams」を採用。

 グループのセキュリティポリシー上ダイレクト接続が必須のためプロキシサーバー経由接続するも、十分な速度が出なかったという。

 2000人規模の従業員がテレワークに移行した場合、1人あたり30~40のセッション、通信帯域が想定され、グループ内他企業の通信に影響を与える懸念もあったとしている。

 テレワーク完全移行に向け、IIJのプライベートバックボーンを経由、インターネットを介さずに自社ネットワークから直接Office 365に接続できるfor Microsoft Azure Peering Serviceを導入。

構成イメージ(出典:IIJ)
構成イメージ(出典:IIJ)

 同時に、トラフィックを最適経路に振り分けできる「IIJクラウドプロキシサービス」も採用。サーバー構成の変更に伴い頻繁に変わる接続先アドレス情報の変更負荷軽減も図っている。

 2019年12月から「IIJ クラウドエクスチェンジサービス」の一つとして提供されているfor Microsoft Azure Peering Serviceは、1契約あたりの税別月額利用料が12万円から。ユーザー数やアプリケーション数によって異なるため、詳細は個別見積もりとしている。

 そのほかのクラウドエクスチェンジサービスとして、Microsoftの閉域接続サービス「ExpressRoute」を活用する「IIJクラウドエクスチェンジサービスfor Microsoft」を用意している。

サービスイメージ(出典:IIJ)
サービスイメージ(出典:IIJ)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]