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クラウド、SaaS、IoTを国内事業の3本柱に--トレンドマイクロが掲げる2020年の事業戦略

渡邉利和

2020-05-28 10:30

 トレンドマイクロは5月27日、2020年の事業戦略を発表した。キーメッセージとして掲げられたのは「リモートマネジメント時代におけるカスタマーサクセスの実現」で、具体的な注力分野として挙げられたのが「DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するクラウドセキュリティの拡張」「SaaSモデルへの移行加速とクロスレイヤーで脅威を検知・対処する『Trend Micro XDR』の提供」「IoT関連ビジネスの推進強化」の3点となる。

 まず代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)のEva Chen氏が、ビデオメッセージを寄せた。同氏は、新型コロナウイルスの世界的流行を受けて、改めて「トレンドマイクロはどのような会社なのか」という点について深く考えたとして、「われわれはサイバーセキュリティ企業であり、顧客にサイバーセキュリティソリューションを提供するという点は変わらないが、新型コロナの流行によって社会が大きく変化した」ことから、同社が社会の一員としてどう振る舞うべきかを再考したと語った。

 そして、同社の最終的な目標は「顧客の成功(カスタマーサクセス)を支援することであり、コンピューター上でコードが正しく実行されることや、ビジネスとして収益を上げるということではない」とし、顧客や社会のさまざまな人の手助け(care)をしていく、コンピューターやデータセンターの背後にいる人々に目を向ける、といった思いを語った。また、社会の状況や脅威の実態が急速に変化していることから、同社としても変化に素早く対応して迅速にソリューションを提供していく必要があることから、DevOpsの考え方を採り入れていくとした。

トレンドマイクロ 取締役副社長の大三川彰彦氏
トレンドマイクロ 取締役副社長の大三川彰彦氏

 続いて、取締役副社長の大三川彰彦氏が日本市場でのビジネス戦略について説明した。背景状況として同氏がまず指摘したのは、日本国内でのDXの推進に向けた取り組みがこれから加速するはずだったことだ。「2025年の崖」と呼ばれる問題や、もともとは今夏の開催予定だった東京五輪の開催期間中を想定した大規模なリモートワーク環境の整備、GIGAスクール構想や5G(第5世代移動体通信)サービスの開始など、デジタル技術を活用した“スマートな社会”の実現にまさに着手しようとしていたタイミングで新型コロナウイルスの流行に見舞われたという状況だ。

 その結果、多くの企業は準備不足のまま本格的なリモートワーク体制への移行を余儀なくされ、学校においても遠隔授業などの取り組みが急務となるなど、時間を掛けて準備するつもりが準備期間なしに一気に本番に突入してしまったような状況であり、それ故にサイバーセキュリティの課題が浮上しているということになる。

 これを受けて同社の注力分野の筆頭に挙げられたのがクラウドセキュリティの拡張である。具体的には2019年に発表済のクラウド保護ソリューション群である「Trend Micro Cloud One」を6月から順次リリースしていくという。なお、昨秋に発表された「Snykとの戦略的パートナーシップ」(DevOps関連)や「Cloud Conformity買収」(クラウドセキュリティ関連)といった取り組みの成果がすぐにCloud Oneに組み込まれていくことになる。さらに、「SaaSによるエンドポイント、メール、サーバー/クラウドおよびネットワーク全体の検知と対処(XDR)」への取り組みや、スマートカーやスマートファクトリー、スマートホームなど、5G時代のIoT環境の包括的な保護に対して新たなパートナーとの協業関係の構築など、広範な取り組みも行っていく。

 Chen氏のメッセージは、新型コロナの流行を受けた「コロナ以後の世界」における企業の社会的責任についていち早く同社なりの答えを語ったものとなった。日本国内ではひとまず緊急事態宣言の解除も行われたが、すぐに元通りのリアル中心の企業/経済活動に戻るわけではなく、当面は在宅勤務/リモートワークを活用しつつ、最適なバランスを探りながら徐々に復旧していくと思われる。その過程でクラウドサービスやSaaSの活用がこれまで以上に重要になってくることは間違いないと思われるため、同社が掲げたクラウドセキュリティやSaaSへの移行という戦略はユーザー企業に取っても直接的なメリットをもたらすものになると思われる。

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