東日本電信電話(NTT東)とクラスメソッドは合弁会社ネクストモードの設立を5月18日に発表。パブリッククラウド構築やクラウド保守を主な事業とし、2025年までに160億円規模の売り上げを目指す。
代表取締役社長の里見宗律氏や取締役の遠藤玉樹氏はNTT東出身、代表取締役の横田聡氏と取締役の佐々木大輔氏と西澤徹訓氏はクラスメソッド出身。
NTT東日本 代表取締役副社長 澁谷直樹氏
クラスメソッド 代表取締役 横田聡氏
7月1日に開かれたオンライン記者会見でNTT東 代表取締役副社長の澁谷直樹氏は「福島支店長着任後に東日本大震災に襲われ、通信設備が潰滅状態に陥った。『クラウドはまだ早い』と導入をためらっていたが、クラウドなら事業継続や(被害を受けた住民の)安否管理も可能だった。新型コロナウイルスでも同じことを繰り返している」と指摘し、パブリッククラウドのコンサルティングから導入・運用支援を担うネクストモードの役割をアピールした。
クラスメソッド代表取締役の横田氏は「われわれは技術好きで内製化したいお客さまには最適だが、コスト削減やセキュリティリスク軽減といった事業の課題を解決したいお客さまへは、当社の提供する価値とギャップがある。(ネクストモードなら)ギャップを埋められる」と期待を寄せた。
7月1日から活動を開始するネクストモードは、NTTグループが持つネットワークインフラストラクチャーのほかにAmazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)をベースにシステムのクラウド移行を推進する大企業へ提供する。登記上の理由からクラスメソッド(千代田区岩本町)を本社所在地とするものの、契約社員を含めた約30人のメンバーは全員テレワークで勤務する。
グループウェアやウェブ会議として「G Suite」、プロジェクト管理は「Confluence」や「Backlog」、社内コミュニケーションは「Slack」、印鑑は「DocuSign」を使用する。ネクストモード代表取締役社長の里見氏は「(昭和の働き方から抜けられない企業は)セキュリティが心配でSlackなどを導入できないと聞く。(ネクストモードは)クラウドの実演販売をしたい」と現在求められている“オフィスを持たない働き方を実践”すると語った。