日本ユニシスとソフトバンクは6月15日、セキュリティ新会社「エアトラスト」の設立を発表した。スマートフォンと秘密分散技術を活用したセキュリティの知的財産事業を展開する。
新会社のビジネスモデル
新会社は、まず8月からスマートフォンを“鍵”に用いてPCのログイン認証を行うサービス「Universal Key」のライセンスを提供する。PCのログインに用いる認証のための情報の分散片をスマートフォンに持たせ、スマートフォンとPCをBluetoothで接続し、スマートフォンで生体認証を行うとPCにログインできる。スマートフォンとPCが離れるとPCが自動ロックされる。
新サービスのイメージ
秘密分散技術は、基本的にあるデータをアルゴリズムなどに基づいて断片にし、データの断片を異なる場所に保管(分散)するなどして安全性を確保する。データの断片自体は意味をなさず万一第三者に取得されても実質的に利用できない。新会社はZenmuTechの特許技術を採用する。暗号化と復号を約10倍のスピードで処理し、ファイル容量を90%以上圧縮できるという。
7月から企業向けにUniversal Keyサービスの無償トライアルを行い、8月からソフトバンクがサービスを販売するほか、サービス販売各社からの提供を予定する。新会社はサービス開始から5年間で総額約38億円のライセンス売り上げを見込んでいる。