TIS、川崎重工業の「SAP S/4HANA」移行アセスメントを支援

NO BUDGET

2020-07-01 16:53

 川崎重工業は、統合基幹業務システム(ERP)「SAP S/4HANA」への移行に向けたアセスメントを実施した。TISの「SAP S/4HANAアセスメントサービス」を活用し、川崎重工業のグループ会社であるべニックソリューションも共同で取り組んだ。

 川崎重工業では、1997年に「SAP R/3」を人事システムとして導入し、その後に会計システムも導入した。「SAP ERP 6.0」への移行を経て、2011年からは固定資産システムにも用途を拡大している。また、海外7拠点で合計12個のインスタンスがグローバルで稼働しており、現行版の保守サポートが終了する対応として、S/4HANAへの移行を計画している。

S/4HANAマイグレーションのアセスメントイメージ
S/4HANAマイグレーションのアセスメントイメージ(出典:TIS)

 TISの「SAP S/4HANAアセスメントサービス」を選定した理由としては、機密情報を社外へ持ち出す必要がない安全性やツールによる自動診断と蓄積された知見による解析の組み合わせで影響調査できることなどが挙げられている。

 川崎重工業では防衛省など官公庁との取引も多く、厳格な機密性が求められる情報を扱っている。同サービスでは、グループ内に閉じたネットワーク環境で検証を行うため、調査のために機密情報を社外へ持ち出す必要がない。また、これまで経験してきたコンバージョン案件での知見が反映されているため、一般的なアセスメントツールより広いスコープを自動診断できるという。このため修正対象のアドオンなどの抽出に加え、経験に基づいた修正箇所の特定や修正方法を組み合わせて出力することが可能だ。

 アセスメントは2018年10月に完了しており、アドオン改修の対応ボリュームや人的リソースなど必要な工数をまとめたレポートが提出された。それに基づき経営会議でS/4HANAへの移行プランが承認され、2020年4月からS/4HANAへの移行対応が開始されている。またTISでは2019年8月から海外拠点(北米、アジア、ヨーロッパなど)のS/4HANA移行に関するアセスメントも手がけ、一連の対応を2020年1月末までに実施している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  4. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  5. クラウドコンピューティング

    Snowflakeを例に徹底解説!迅速&柔軟な企業経営に欠かせない、データ統合基盤活用のポイント

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]