NECは7月21日、クラウドおよび仮想化向けストレージ製品「iStorage M シリーズ」の新製品3機種とクラウドを利用した新しい遠隔バックアップサービスの提供を発表した。バックアップサービスは同日に開始し、新製品は8月27日から出荷する。
iStorage M シリーズの新製品は、記憶装置がHDD/SSDハイブリッド構成の「iStorage M520」「iStorage M720」とオールフラッシュ構成の「iStorage M720F」の3機種になる。マルチコアCPUの採用や並列処理を最適化したファームウェアにより、M720Fでは性能が前機種に比べ約2.3倍に向上し、キャッシュ容量を192GBから1024GBへ大幅に増強している。

iStorage M720
また、災害対策として新たに「非同期順序保証運用」にも対応する。これは10Mbpsの低速回線において、約2000km先のリモートサイトにデータをバックアップするもの。更新履歴をバックグラウンド転送することでリモートサイトでのデータの整合性を担保しており、RPO(目標復旧時点)も従来の1日程度から数十分~数時間に大幅短縮できる。
新しい遠隔バックアップサービスは、iStorageのバックアップ向けHSシリーズと連携し、最小容量1TB(月額3万円から)からRepliGrid機能を使ってAmazon Web Services(AWS)の環境にデータをバックアップできる。これまで同社のデータセンターにバックアップするサービスを提供しているが、新サービスでは3年間のTCO(総所有コスト)を約36%削減できるという。

遠隔バックアップサービス