NECは、国内の従業員10万人のインターネットアクセスに対する安定したトラフィックの振り分けのために、A10ネットワークのアプリケーションサービスゲートウェイ製品「A10 Thunderシリーズ」を導入した。
現在は国内の従業員のインターネットトラフィックをA10 Thunderシリーズが1次プロキシーとして受け、IPをもとにDNS情報をチェックした上で、クラウドアプリケーション利用時に経由するクラウド型プロキシーサービスや社内イントラネット、固有IPが必要なサイトなどにトラフィックを自動で振り分けている。
メインサイトのシステム構成図
NECは、クラウドアプリケーションの利用増加によるトラフィック負荷に対応できるようクラウド型プロキシーサービスを導入している。しかし、固有IPが必要な特定サイトにアクセスできなくなったり、ウェブブラウザの設定ミスにより社内のウェブサーバーとの通信が不成立になったりするなど、業務継続に影響を与えてしまう課題が発生していた。その解決のためインターネットアクセスをクラウド型プロキシーサービスに通す前に柔軟に振り分ける一次プロキシーを導入することを決定した。
A10 Thunderシリーズは、独自OSに組み込まれたハードウェアアキテクチャーをベースに、トラフィックの振り分けを含む可用性とセキュリティ確保のための多様な機能を提供する。NECが実施した10万人規模のトラフィックを想定した負荷診断にでも要件に対して約3倍の性能を発揮している。今後は社内の要望に応じてトラフィックの経路変更のロジックを追加していくことも最短30分で実施できるという。