KDDIとNECは、固定通話の国内事業者間のIPベースでの相互接続(IP相互接続)への移行に向け、オープンソースソフトウェアの「OpenStack Tacker」を利用した仮想ネットワーク管理機能(VNFM)を開発した。
固定通話における国内事業者間の接続に使用する従来の回線交換方式は、2021年以降、段階的にIP相互接続していくことになっている。今回開発した機能は、IP相互接続化に伴い導入する、さまざまな仮想ネットワーク機能の管理や制御、構成変更を自動で行う。

TackerをもとにしたVNFMの特長

KDDIとNECによる共同開発の取り組み
同機能は、共通的で柔軟なインターフェースによりネットワークに接続することを容易にする。Tackerはネットワーク仮想化の現実的な課題の解決に継続的に取り組んでおり、商用機能開発へ有効活用が可能だ。また、公開された場で多くの開発者に貢献、評価、監査されるため、信頼性が高く、安定した運用が可能となる。
両社は、信頼性や柔軟性に優れ、コストメリットがあるTackerの共同開発とコミュニティーへの還元を通じ、OpenStackコミュニティーの活性化とTackerの発展に向けて協力していく。なおNECは、Tackerをもとに開発した商用のVNFM製品を「NEC OSS(Open Source Software) MANO」として、通信事業者向けに提供していく。