シトリックス・システムズ・ジャパンは11月5日、Microsoft Azure専用にWindowsの仮想デスクトップ環境やアプリケーションを配信する新サービス「Citrix Virtual Apps and Desktops Standard for Azure(CVAD Standard for Azure)」の提供を開始した。それに伴い同日、説明会を開催した。
説明会では、セールスエンジニアリング本部 エンタープライズSE部⻑の國分俊宏氏が、まず⽇本⽣産性本部の調査結果を紹介した。それによると、「⾃宅での勤務に満⾜しているか」という問いに対し、「満⾜している」が22.3%、「どちらかと⾔えば満⾜している」が48%と、回答者の7割以上がポジティブに受け止めていたという。一方で、企業のテレワーク実施率は、5⽉の調査では31.5%だったのに対し、7月の調査では20.2%と、オフィスワークへの回帰が進んでいるとみられる。
企業が検討もせずテレワークを諦めたり、一時的に導入してもやめたりしてしまう理由について、國分氏は「コストはかかるが、効果が分からない」「環境を構築するIT 要員がいない」「セキュリティへの不安」「コミュニケーションが不足するという懸念」という4つをを挙げた。「大手企業はシステム投資がしやすかったり、専門知識がある従業員を擁していたりするが、中小企業はこれらの理由から諦めてしまうことが多い」と國分氏は語った。
同社は今回、テレワークを諦めていた中小企業への一つの答えとして、CVAD Standard for Azureを発表。同サービスは、運用における高い効率や柔軟性といったDaaSの良さと、本格的なVDI(デスクトップ仮想化)の機能を兼ね備えているという。
同サービスについて國分氏は、3つのポイントがあると説明(図1参照)。1つ目は、シトリックスの機能を必要最低限に絞ることで、コストを抑えている。2つ目は、Azure専用のため、システムに詳しくなくても安心して利用できる。3つ目は、月/年額のライセンス体系を用意している分、要件や予算に応じて選択することが可能となる。
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