シトリックス、遠隔接続とAzureでのVDIに特化した「CVAD Standard for Azure」開始

大場みのり (編集部)

2020-11-06 12:33

 シトリックス・システムズ・ジャパンは11月5日、Microsoft Azure専用にWindowsの仮想デスクトップ環境やアプリケーションを配信する新サービス「Citrix Virtual Apps and Desktops Standard for Azure(CVAD Standard for Azure)」の提供を開始した。それに伴い同日、説明会を開催した。

 説明会では、セールスエンジニアリング本部 エンタープライズSE部⻑の國分俊宏氏が、まず⽇本⽣産性本部の調査結果を紹介した。それによると、「⾃宅での勤務に満⾜しているか」という問いに対し、「満⾜している」が22.3%、「どちらかと⾔えば満⾜している」が48%と、回答者の7割以上がポジティブに受け止めていたという。一方で、企業のテレワーク実施率は、5⽉の調査では31.5%だったのに対し、7月の調査では20.2%と、オフィスワークへの回帰が進んでいるとみられる。

 企業が検討もせずテレワークを諦めたり、一時的に導入してもやめたりしてしまう理由について、國分氏は「コストはかかるが、効果が分からない」「環境を構築するIT 要員がいない」「セキュリティへの不安」「コミュニケーションが不足するという懸念」という4つをを挙げた。「大手企業はシステム投資がしやすかったり、専門知識がある従業員を擁していたりするが、中小企業はこれらの理由から諦めてしまうことが多い」と國分氏は語った。

 同社は今回、テレワークを諦めていた中小企業への一つの答えとして、CVAD Standard for Azureを発表。同サービスは、運用における高い効率や柔軟性といったDaaSの良さと、本格的なVDI(デスクトップ仮想化)の機能を兼ね備えているという。

 同サービスについて國分氏は、3つのポイントがあると説明(図1参照)。1つ目は、シトリックスの機能を必要最低限に絞ることで、コストを抑えている。2つ目は、Azure専用のため、システムに詳しくなくても安心して利用できる。3つ目は、月/年額のライセンス体系を用意している分、要件や予算に応じて選択することが可能となる。

図1(出典:シトリックス) 図1(出典:シトリックス)
※クリックすると拡大画像が見られます

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]