2020年春以降、「事務作業のデジタル化」が加速している――。クラウドソーシングサービス「クラウドワークス」を運営するクラウドワークス」を運営するクラウドワークス(渋谷区)が12月11日、「事務のデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する調査」を発表した。
クラウドワークスユーザーを対象に、10月26~27日と11月17~18日に調査。それぞれ200人から事務業務のデジタル化状況を聞いている。
テレワーク経験者のうち、99%が社内の事務作業をデジタルで実施。特に「請求業務」「受注業務」「社内稟議」といった書類作成が必要な業務は、4割前後がデジタル化。ペーパーレスが進んでいるという。
関係者が限定的、業務を作業に分類した上での最適な方法での実施など、より効率的な運用を検討しやすいと説明している。
「押印手続き」は11%で、脱ハンコという課題を指摘。また、出社を前提とした業務には法制度、外部企業といった自社でコントロールできない制約が多いなど、業務を分解しづらい要因があると分析している。
テレワーク中の事務業務のデジタル活用(出典:クラウドワークス)
テレワーク経験者の現在のテレワーク実施状況は、「継続している」が55%、「解除されて原則出社の勤務形態へ戻った」が45%。双方ほぼ同数だったという。
業種を問わず回答が分かれており、テレワークと出社のメリット、デメリットは企業ごとで判断する必要があるとしている。
テレワーク継続状況(出典:クラウドワークス)
クラウドワークスでは、2020年の発注者数が増加。資料作成、メール対応といった事務業務のアシスタント領域は、前年比274%へと増加。テレワークにより事務業務全体が変化したと伝えている。
アシスタント領域の発注者数(出典:クラウドワークス)
2020年10月~11月の受注内容
- 採用事務(面談調整、求人サイトとの調整、内定者対応)
- 法務のアシスタント業務(社内問い合わせ窓口、契約書作成にあたっての準備)
- 経理のサポート業務(入出金管理、メールでの問い合わせ対応)
- 営業事務(データ入力や分析、月次管理)
- オンラインセミナー、イベントの担当業務(セミナー開催場所の準備、メール対応)