もう一つユニークな点を紹介しよう。こちらもビジネスチャットではおなじみの機能だが、Backlogの課題やコメント欄でも、絵文字を使うことができる。
文字だけでのコミュニケーションは、言語化が難しい細かなニュアンスを伝えにくい。対面でのやり取りでは、表情や声の調子などで補うことができるが、テレワークではそうも行かない。その結果、言葉のあやが感情的に大きなしこりを生み、ギスギスしてしまうことも珍しくない。
ちょっとした機能だが、絵文字を使うことで、感情や雰囲気といったニュアンスを伝えやすくなり、やり取りの雰囲気を和らげるなど、円滑なコミュニケーションにつながる。恥ずかしがらずに、積極的に使っていきたい機能だ。

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チャットとの連携
ビジネスチャットは、メールに代わる主要なコミュニケーション手段としてビジネスで重要な位置を占めつつある。Backlogをチャットと連携することで、両者を緊密に統合し、コミュニケーションの混線を防いだり、進捗があった際に素早く対応したりできるようになる。Backlogは、「Slack」と「Chatwork」との連携に対応している。またヌーラボ自身のビジネスチャットツールである「Typetalk」とも連携することができる。

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連携設定を行うと、Backlogで課題の更新などがあったときに、SlackやChatworkに通知を送ることができる。通知によって会話の流れが断たれると見づらくなってしまうので、チャット側に通知専用のチャンネルを作っておくとよいだろう。

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課題へのコメントとチャットの使い分け
ビジネスチャットは、メールより簡便性と検索性に優れたコミュニケーションツールだ。しかし、会話しやすい分、タスクの切り分けが不明確なままに依頼してしまい、管理しづらくなることもある。さらに、会話の流れの延長でタスクについてのやり取りが進んでしまい、進捗を追うのが大変になってしまいがちだ。タスクの依頼やタスクの処理についてのやり取りは、チャットツールとは切り分けておくのが望ましい。
例えば、運用ルールで以下のように決めておき、一度タスクとして課題登録されたものはチャット上ではやり取りを極力避けるようにするとよいだろう。
- チャット:日常の雑談、緊急の要件、タスク化が難しい広範なトピックについてのディスカッション
- 課題のコメント:課題登録されたものについてのやり取り
Backlogの使い方の紹介は以上となる。次回は、Backlogを開発、提供しているヌーラボにインタビューを行い、Backlogが多くの企業で受け入れられている理由と、Backlogが目指す「プロジェクト管理」のあり方を探る。