石油製品の精製、販売などを事業とするENEOS(千代田区、単体従業員数9206人)は、横浜市磯子区の根岸製油所で人工知能(AI)を活用するチャットボット「KUZENアシスタント」を導入。社内向け問い合わせ業務の一部を自動化したという。3月10日、サービスを提供するコンシェルジュ(千代田区)が発表した。
根岸製油所では、社内業務関連の問い合わせが数多く発生し、メールや電話対応などバックオフィスの業務負担が課題となっていたという。そのため、問い合わせの一部を自動化することで、従業員が生産的な業務に集中できる環境を整備し、社内の業務効率化と生産性向上を目指したとしている。
KUZENアシスタントは、ノーコードで会話シナリオを構築、変更、追加可能。プログラミング知識がなくても管理画面から直感的に操作できるという。
自然言語処理技術については独自の言語モデルを構築し、発言の表記揺れ、類義語の認識などに高精度で対応可能。
社内ヘルプデスク向けチャットボットは、さまざまな部署からの問い合わせを一括管理するため、構築やチューニングに時間を要することが多いが、KUZENアシスタントにより、スピーディーな構築や運用が可能になると説明する。
ビジネスチャットなどのさまざまなツールと連携でき、手続き申請や会費精算、会議予約などをチャットボットで自動化できるとしている。
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コンシェルジュでは、学習機能を活用した回答精度向上を支援するカスタマーサクセス部隊を用意。継続利用の際に重要となる導入初期の運用メンテナンスを支援できるという。
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AIチャットボットを初めて導入する際に発生する多くの工数に対応すべく、サポート体制も充実させていると説明。質問回答データの提供、初期サンプルデータの準備、他システムとのAPI連携、管理画面のトレーニングなどで導入を支援できるとしている。
「KUZEN(旧Concierge U)」は、KUZENアシスタントのほか、見込み顧客などのリード情報獲得を促進するAIチャットボット「KUZENマーケティング」、顧客対応向けのAIチャットボット「KUZENサポート」をラインアップしている。
また、チャット「LINE」と連携するサービスとして、ユーザーの行動履歴をリアルタイムに解析できる「KUZEN-LINK」、査定プロセスを自動化する「KUZEN査定」も展開する。
税別月額利用料金は20万円から。