データ管理企業Informaticaの株は米国時間10月27日、29ドル(約3300円)弱で再上場初日の取り引きを終えた。同社株はティッカーシンボル「INFA」でニューヨーク証券取引所に上場され、初日の始値は27.55ドル(約3100円)だった。Informaticaは、1株当たり29ドルで2900万株を売却し、8億4100万ドル(約960億円)を調達した。予想された値幅は29〜32ドルだった。
提供:Informatica
Informaticaの最高経営責任者(CEO)であるAmit Walia氏は米ZDNetの取材に対し、6年間の非上場期間を経て再上場したのは、クラウドファースト企業への転換が完了したからだ、と語った。
「変革という視点から2つの目標を定め、そのどちらも達成できた」とWalia氏。「プラットフォームの構築と新製品の開発だ。すべてがうまくいった。(中略)売り上げの90%は経常収益で、残りの10%はサービスだが、今後はそういう状態が続くだろう。第3は、現在結んでいるパートナーシップだ。当社は、『Snowflake』『Microsoft Azure』『Google Cloud Platform』『Amazon Web Services』『Azure Data』との提携を通じて、さまざまなデータソリューションを提供している。また、これらは規模の大きなパートナーシップだ」(同氏)
Informaticaは2021年に、クラウドネイティブでマイクロサービスベースのSaaSサービス「Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」の提供を開始した。IDMCは現在、月に22兆件のトランザクションを実行し、その件数は6〜12カ月ごとに倍増しているが、Informaticaが引き受ける新規ビジネスはどれもクラウド中心だ、とWalia氏は言う。
それでも、米ZDNetに寄稿するTony Baer氏が言及しているように、インストールベースの多くはライセンス供与によるもので、まだメンテナンス料が支払われている。Walia氏は、そうしたインストールベースを「戦略的資産」と呼んでおり、更新率は堅調で、顧客は本格的な業務ワークロードを実行している。
「現在、そうした顧客と関わって、クラウドへの移行を手伝っている」とWalia氏は言う。Informaticaは、移行プロセスのできるだけ多くを自動化した後、メンテナンス事業による売り上げをクラウドの年間経常収益(ARR)に変える「早期の大きな結果」を上げている。
「営業チームと顧客は、モダナイズについてそうした話し合いをしている」と同氏。「私はそれを中期的な機会と見ている。もちろん、移行しようとしない顧客もいるだろう。だが、かなり多くが移行すると思うし、われわれは移行のリスクを減らす手助けをしており、顧客はそういった話し合いを間違いなく高く評価してくれている」(Walia氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。