「アンダーアーマー」ドーム、アドビCXM製品を導入--クロスチャネルの顧客体験強化

NO BUDGET

2021-11-29 11:18

 アスリート向けブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店でスポーツ用品の製造・販売を手掛けるドームは、アドビの顧客体験管理(Customer Experience Management:CXM)プラットフォーム「Adobe Experience Platform」を導入した。アドビが発表した。

 ドームは、今回の導入により、直営店での購買履歴とECサイトの行動データを横断した高度なパーソナライゼーションを進め、クロスチャネルの顧客体験を向上し、売上拡大をめざしている。8月より本格稼動を開始しており、店舗での購買履歴を統合して配信したレコメンドメールの配信単価(メールから誘導した売上を配信数で割った単価)が通常のメール配信と比較して約7.6倍に向上した。

「Adobe Experience Platform」の機能
「Adobe Experience Platform」の機能

 「Adobe Experience Platform」は、データガバナンス機能を搭載した業界初のCXM プラットフォーム。同社が新たに採用したアプリケーションサービスは「Adobe Real-Time Customer Data Platform(リアルタイムCDP)」と「Adobe Journey Optimizer」。

 リアルタイムCDPは、全ての顧客接点から既知顧客と匿名顧客のデータを統合して集約し、リアルタイムに分析することで、サードパーティーCookieに依存することなく高度なパーソナライゼーションを実現できるようにする。

 Adobe Journey Optimizerはメール配信やプッシュ通知などのコンテンツ設計から配信管理を行う顧客エンゲージメント機能を持ち、顧客の行動をきっかけとした1to1のコミュニケーションをリアルタイムに実現することができる。

 ドームは2017年からAdobe Experience Cloudのソリューション群を導入し、顧客体験の向上に取り組んできた。2021年からは、マーケティングオートメーションを支える「Adobe Campaign」を追加して、オムニチャネルでのジャーニー管理とパーソナライゼーションを進めている。

 今回Adobe Experience Platformを導入したことで、ECサイトだけでなく店舗での購買履歴や行動データも含めて顧客データを取り込み、クロスチャネルの顧客体験を改善できるようになった。

 アドビが提供する人工知能(AI)と機械学習のフレームワークやデータサイエンティスト向けの機能を活用し、AI/機械学習のアルゴリズムを柔軟にカスタマイズし、特定の商品群に対する見込み顧客の予測や、直営店とECサイトの購買履歴に基づく商品のレコメンデーションなど、ビジネスのニーズに合った、細やかなパーソナライゼーションを展開していく。

 今後は、それぞれの志向に沿った細やかな顧客体験の提供により、2024年までにECサイトの売り上げを50%増加させることをめざす。また、パーソナライゼーション施策の運用を内製化していく。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  2. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  3. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  4. セキュリティ

    いま製造業がランサムウェアに狙われている!その被害の実態と実施すべき対策について知る

  5. セキュリティ

    VPNの欠点を理解し、ハイブリッドインフラを支えるゼロトラストの有効性を確認する

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]