NECは、商品の販売ライフサイクルに沿った戦略的な価格付けを実現する「小売価格最適化ソリューション」をSoftware as a Service(SaaS)として4月から販売する。米Clear Demandとの国内の独占販売契約を締結して提供するもの。
ソリューションのイメージ
国内の小売業では、行き過ぎた低価格化による損失を回避するため、属人的な経験や勘に頼らず、売上目標や利益目標を踏まえた適切な価格付けが求められている。
小売価格最適化ソリューションは、人工知能(AI)を活用して経済学の理論をベースに作成した価格モデルに従って、商品の販売ライフサイクルのフェーズと戦略シナリオを掛け合わせて最適価格を算出する。
さらに小売業が保有する商品マスター情報や販売実績、競合他店情報などから需要予測や価格付けに関わる分析を行い、最適化技術を活用して、通常価格、販促価格、売り切り価格のそれぞれで、売り上げや粗利益の最大化を目指した販売価格を提示する。
「商品特性やカテゴリーを考慮した価格」「自社の店舗がある地域や店舗特性に合わせた価格」「競合他店の価格を考慮した価格」「チャネル戦略に合わせた価格」といった戦略シナリオに基づいた価格を提示できる上、シナリオを複数設定して店舗の状況に合わせて容易に変更できる。
販促時の価格付けでは、カニバリゼーション分析や同時購入傾向分析、リベートを考慮した売上分析や粗利分析が可能だ。これらの分析を通じて、より効果的な販促価格付けを実現し、チラシ作成において、業務を効率化する機能も備えている。
また、算出された最適価格をグラフなどで分かりやすく表示し、経営上の重要な意思決定である価格付けを支援する。