パスワードは人生において避けられないものだ。覚えられる数個のパスワードを使い回している人は、パスワードマネージャーについて真剣に検討する必要がある。
とはいえ、無数の選択肢がある中で、自分に適したパスワードマネージャーを選ぶには、どうすればいいのだろうか。
本記事では、最も人気の高いパスワードマネージャーである「LastPass」と「1Password」を取り上げ、それぞれの長所と短所を紹介する。
先に進む前に、パスワードマネージャーとはどんなものなのかをおさらいしておこう。
パスワードマネージャーは、パスワードを安全かつ確実に保存するアプリであり、最近ではオンラインサービスとアプリを組み合わせたものが増えている。保存したパスワードをユーザーのすべてのデバイスで安全に利用できるようにする機能も備える。
パスワードマネージャーはパスワードを保存するので、信頼性と安定性が高く、安全なサービスを選択することが重要だ。名前を聞いたこともないような企業を信頼すべきではない。
本記事で取り上げる2つのサービスは、LastPassと1Passwordだ。筆者は数カ月にわたって両方のサービスのさまざまな機能を利用し、どちらも非常に優秀なパスワードマネージャーだと感じた。LastPassと1Passwordは表面的にはよく似ているように思えるが、どちらかを選ぶ際に決め手となるかもしれない重要な違いがいくつかある。
注:LastPassも1Passwordもこのレビュー記事に全く関与しておらず、記事を掲載前に閲覧することもしていない。
利用可能なプラン
まず、それぞれのサービスで提供されているプランの基本事項を比較してみよう。LastPassだけが無料プランを提供していることは知っておくべきだが、制限が非常に厳格なので(1つのデバイスタイプでしか利用できないのは極めて厳しい制限だ)、無料のパスワードマネージャーを探している人にLastPassはお薦めしない。
注:無料のパスワードマネージャーを探している人には、「Bitwarden」をお薦めする。
LastPass
- 設定オプションを使用すると、ウェブインターフェース経由であらゆる種類のカスタマイズを実行できる。
- 制限の厳しい「無料」オプション。
- ほとんどのデスクトッププラットフォームでブラウザー拡張機能を使用する。
- LastPassは、「個人と家族」を対象とする3種類のプランとビジネスユーザー向けの複数のプランを提供する。
「Free」(無料):0ドル
- 無制限のパスワード。
- 1つのデバイスタイプ(コンピューターまたはモバイル)でのアクセス。
- 「Premium」プランの30日間無料試用。
- パスワードの保存と自動入力。
- 1対1の共有。
- 多要素認証。
- パスワードジェネレーター。
「Premium」(プレミアム):月額3ドル
- Freeプランのすべての機能。
- すべてのデバイスでのアクセス。
- 1対多の共有。
- 1GBの暗号化されたファイルストレージ。
- セキュリティダッシュボード。
- ダークウェブモニタリング。
- 緊急アクセス。
- 優先技術サポート。
「Families」(家族):月額4ドル
- Premiumプランのすべての機能。
- 6つの個別の暗号化ボールト。
- ユーザーとセキュリティの管理用のファミリーマネージャーダッシュボード。
- フォルダー内のアイテムをグループ化して共有。
- 個別に暗号化されたストレージ。
- 個人向けのセキュリティダッシュボードと通知。
1Password
- 使うのが「より簡単」と感じる。サービスのすべての機能を使用したいとは思わないユーザーや、その必要がないユーザーの場合は、特にそうだ。
- セットアップが容易で、別のデバイスへの移動も非常に簡単。
- すべてのプラットフォーム向けのカスタムアプリ。
- 「秘密鍵」による追加の保護。
- 1Passwordは、ホームユーザー向けの2種類のプランとチームおよびビジネス向けの複数のプランを提供する。