アップル、「macOS Server」終了--20年超の歴史に幕

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2022-04-25 10:42

 Appleは、「Mac」や「iOS」デバイスを管理するサーバー機能を提供する「macOS Server」を終了すると発表した。

 同社はサポートページでmacOS Serverの終了を発表した。「Mac OS X Server 1.0」から数えて23年の歴史を持つ。既存ユーザーは、最新デスクトップOS「macOS Monterey」でこのアプリの利用を継続できる。

 サポートページでは、「Appleは2022年4月21日をもってmacOS Serverを終了した。既存のmacOS Serverの顧客はmacOS Montereyで引き続きダウンロードし、利用することができる」とされている。

 また、「キャッシュサーバ」「ファイル共有サーバ」「Time Machineサーバ」といった一般的なサーバー機能を「macOS High Sierra」以降に組み込んでいるため、「より多くの顧客がこれらの基本的なサービスを追加コストなしで利用できるようになっている」と説明されている。

 このほか、Appleは、「プロファイルマネージャ」からほかのモバイルデバイス管理(MDM)ソリューションに移行するユーザー向けに、MDMソリューションの選択などに関するリンクを紹介している。

 macOS Server終了のニュースはさほど驚くべき話ではない。Appleは2018年、macOS Serverの大幅な変更を発表した。それまで、VPNサーバー、ネットワーキングサービス、DNSサーバー、ファイアウォール、メールサーバー、カレンダー、メッセージなどのサービスが提供されていた。

 米ZDNetのSteven J. Vaughan Nichols記者は当時、Appleが「iPhone」やMacを中心としたコンシューマー向け製品に対する取り組みを重視する中、サーバー製品の重要性が低下したと指摘していた。

 キャッシュサーバやTime Machineサーバ、ファイル共有サーバ関連の高度なオプションは、2018年までに「macOS」の標準デスクトップバージョンに移行されている。今回、macOS Serverは、法人向けサーバーハードウェア「Xserve」と同じ運命をたどることになった。Xserveは2010年に販売終了が発表された。Appleは当時、「iTunes」、App Store、iPhone向けのコンテンツをサポートするため、10億ドルを超える規模のデータセンター群を建設し始めていた。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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