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データ分析に取り組む経理・財務部門は5割超--アルテリックスと日本CFO協会が共同調査

藤本和彦 (編集部)

2022-06-16 12:18

 アルテリックス・ジャパンは、日本CFO協会と共同調査を実施し、データに基づいて意思決定を行う最高財務責任者(CFO)とその組織の現状と課題を明らかにした。6月16日に調査結果が発表された。期間は3月23日~5月20日、同協会会員を主体とした日本企業のCFOおよび経理・財務幹部を対象にインターネットで実施、有効回答は218人。

 これによると、企業全体におけるデータ分析への取り組み状況として、回答者の約50%がデータの分析や活用に取り組んでいるとした。また、回答者の27%が「経営層自体が、データや分析結果に基づいたアプローチで経営判断を行うこと(データドリブン経営)を強く意識して実行している」と答えた。

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 具体的にデータ分析を行っている領域としては「管理・レポート作成のプロセス最適化」(45%)、「収益性向上」(39%)、「意思決定のスピードアップ/効果的な意思決定の実現」(38%)、「予測分析」(29%)など。データ知見の共有については、「部門別に個別にデータにアクセス」(40%)が最も多く、「中央集権型の分析チームが企業の全データにアクセス」(9%)、「あらゆる部門をまたいでデータにアクセス」(8%)という回答だった。

 一方で、経理・財務部門におけるデータ分析の基盤となるデジタルトランスフォーメーション(DX)は、多くの企業が課題感を抱いている結果だった。「今後5年間で自社の日本における経理・財務の業務量および部署の規模は変化すると考えるか」という問いに対し、「経理・財務部門の業務量は増えるが、規模は変わらない」という回答が全体の約50%で、また規模が大きくなるという回答が約30%だった。

 アルテリックスは、「昨今の経理・財務部門は、ESG(環境・社会・ガバナンス)や人的資本経営などに非財務情報に関する開示の増加、 BEPS(税源浸食と利益移転)による税務情報開示など制度面によって業務量が増えているのが現状」と指摘する。そうした中で、経理・財務部門のDX推進において業務のデジタル化が「非常に遅れている」または「遅れている」と答えた企業は58%だった。

 業務のデジタル化について売上高による企業規模で見ると、「ある程度進んでいる」が売上高100億~1000億円未満で約35%、1000億~5000億円未満で42%、5000億円以上で52%と企業規模に応じて割合が大きくなっているという。

 「経理・財務プロセスにおいて業務変革・高度化を目指したデジタル戦略は策定されているか」という質問に対しては、拠点が国内外にあるかを問わず「デジタル戦略が存在する」と回答した企業は約40%、「現状ないが検討中」が約30%と、合わせて70%程度の企業が経理・財務プロセスのデジタル戦略を進めていることが分かった。

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 経理・財務部門において何らかのデータの分析や活用に取り組んでいる企業は回答者の54%だった。データ分析・活用が実施されている経営分析・予測の領域としては、「限界利益分析などによる収益予測分析」(56%)、「マーケット、顧客の変動などの需要予測」(29%)、「連結ベースでの製品サービス/顧客・チャネルなどの収益性分析」(28%)、「複数ビジネスシナリオによる将来予測」(25%)などが挙がった。一方で、 「人的資本経営に関連する非財務指標の収集と進行管理」は15%、「ESGに関連する非財務指標の収集と進行管理」は10%だった。

 また、 内部監査・不正検知の領域では「財務指標の推移分析」(61%)、「特定勘定科目の推移分析/例外取引抽出」(47%)という伝統的な手法を活用する一方で、その他の取り組みで特に新しいテクノロジーを活用する分析手法はそれぞれ20%以下だったという。

 データ分析の仕組みについては、「製品を利用し社内にて分析」(75%)が最も多く、次に「社内にてスクラッチ開発したシステムを活用」(56%)という回答が多く、社外への委託は28%だった。経理・財務部門がテクノロジーを活用する阻害要因の上位は「業務の属人化」(63%)、「デジタル化されていない資料」(59%)、「社内の意識」(56%)、「異なるシステムの乱立」(45%)だった。

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