NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は7月27日、上司と部下の1対1の対話の場(1on1ミーティング)における、上司の面談能力の向上を人工知能(AI)で支援するサービス「COTOHA 1on1 Assistant」を28日から提供すると発表した。
リモートワークやハイブリッドワークなど働き方が多様化する中、対面でのやりとりが以前よりも減少傾向にある企業が増えている。そこで、オンラインによる1on1の対話が注目を集めており、上司と部下の関係性を高めることなどに効果を感じる企業が多く、導入が進んでいる。一方で、リクルートマネジメントソリューションズが実施した「1on1ミーティング導入の実態調査」によると、約50%の企業で上司の面談能力不足が課題になっているという。
COTOHA 1on1 Assistantは、部下のタイプに応じてコミュニケーション方法をアドバイスしたり、1on1スキルに関するフィードバックを提供したりする。
タイプ診断によるアドバイスのイメージ
具体的には、上司・部下が設問に答えることで、それぞれのコミュニケーションタイプを診断する機能や、1on1実施中の上司と部下の発話量を上司に対してリアルタイムに可視化して、一方的な話になり過ぎないよう防止するアラート機能、NTTで開発した最新のAI「MediaGnosis」が、1on1実施中の上司と部下の表情を分析し、フィードバックする機能などを備える。
上司の発話量が部下よりも多い場合はアラートを出すことで、部下が話したいことをしっかり話せる1on1の実現を支援
フィードバック機能については、上司の1on1スキル(傾聴・共感・フィードバック・焦点化)と、部下の状態(信頼感・満足度・モチベーション・自己肯定感)について、上司にフィードバックすることにより、改善点の把握などを支援する。
今後は、効果的な1on1を実施するために、改善すべきスキルをトレーニングする機能を2022年度中に提供予定。また1on1の領域にとどまらず、オンラインによる接客や教育、医療支援など、幅広い領域でのコミュニケーションスキル向上を支援する各種AIサービスの提供も計画している。