ベネッセコーポレーション(ベネッセ)が販売管理・新顧客基盤を含む基幹システムを「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)上で提供される「Oracle Exadata Database Service」で構築し、稼働を開始した。これを支援した日本オラクルとアシストが発表した。
ベネッセで今回のクラウド移行は、日本オラクルのコンサルティング部門が設計を支援し、アシストがデータベースの構築を支援した。両社共同で継続な技術面のサポートも行っている。
Oracle Exadata Database Serviceについてベネッセは、初期コストの小ささと短期間移行に加え、CPU数を大きく削減しても性能を担保できる点を高く評価した。ウェブのフロント系システムを先に「Microsoft Azure」で稼働させ、オンプレミスの「Oracle Exadata」と「Oracle Exadata Cloud@Customer」で構築していた従前の基幹システムの移行先について検討を進めてきた。
2021年10月に第1段階として、マーケティング分析基盤をOracle Exadata Database Serviceに移行。その後2022年8月に、販売管理・新顧客基盤を含む残りの基幹システムを移行し、AzureとOCIによるマルチクラウド型でシステムを稼働させている。
同社は、マルチクラウドとしたことで、Oracle Exadata Database Serviceの高い処理性能、可用性、堅牢性を享受しつつ、ITサービス全体のレスポンスを向上させているとする。
移行から4カ月経過した2022年12月時点で新しい基幹システムは、Oracle Exadata Database Service上で安定的に稼働し、従前のシステムに比べ約60%のCPU削減を図りつつも性能を維持できているという。また、ライセンスのサポート費用を低減できるとする「Oracle Support Rewards」を活用し、コストを最適化しているという。