浦安市、「災害コールセンター」を2つの地域で運営--KDDIエボルバが支援

NO BUDGET

2023-01-17 13:14

 KDDIエボルバは、千葉県浦安市の事業継続計画(BCP)・防災対策窓口「災害コールセンター」の事例を発表した。

 浦安市では、東日本大震災で問い合わせが集中した経験を教訓に、窓口を分散させるとともに、発災現場である同市から離れた地で確実に市民へ情報を届ける窓口として2019年、沖縄県に「災害コールセンター」を設置。浦安市にも災害コールセンターを置き、両センターは発災時、被害や避難、医療・救護の情報、インフラや交通機関の復旧状況、食糧・飲料、廃棄物の処理方法などに関する情報提供や問い合わせに対応する。

 浦安市の災害コールセンターでは、平時は防災情報の連携に向けたオペレーターの育成や回線増設の訓練を定期的に実施している。発災時は、浦安市が緊急性の高い問い合わせ、沖縄県が緊急性の低い問い合わせと情報提供を担当する。こうした役割分担により、平時は非稼働のコストを抑えた運用を維持しながら、いつ、どこで起こるか予測不可能な自然災害への備えを可能にしているという。

 発災時、浦安市は災害対策本部を設置し、同市からの発令後、KDDIエボルバが沖縄の災害コールセンターを稼働させる。同センターでは、平常時は1席確保と1日2回の回線チェックを実施し、研修を受講した管理者とマニュアルを常備する。発災時は、浦安市の発令を受けて24時間以内に災害コールセンターの緊急体制配備を行う。復旧時には、要請次第で同センターは継続稼働し、被災状況によっては長期稼働も想定される。必要に応じてオペレーターの採用・教育も実施する。

 浦安市は災害コールセンターに、KDDIエボルバの「緊急コンタクトセンターサービス」を導入している。災害対応からサービス・商品のリコール、情報漏えいなどのセキュリティ事故など緊急事態が発生した場合に素早く窓口を立ち上げ、運営できるという。

 浦安市の災害コールセンターは、2019年9月の台風19号発生時に初めて稼働し、稼働後は152件の電話に対応。市民はコンピューターによる案内ではなく、オペレーターが直接電話対応する形態を高く評価したという。

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