日立製作所、ミッションクリティカル向けクラウドストレージサービスを提供

NO BUDGET

2023-06-08 07:58

 日立製作所は6月6日、クラウドストレージサービス「Hitachi Virtual Storage Platform on cloud」(VSP on cloud)の提供を開始した。同サービスは、オンプレミスとクラウドにまたがるミッションクリティカル環境での、高信頼かつ柔軟なデータの利用や活用を可能にするもの。

 同サービスは、日立のハイブリッドクラウドソリューション「EverFlex from Hitachi」のメニューの一つとして提供される。Amazon Web Services(AWS)と連携して構築された。

ハイブリッドクラウドソリューションの強化ポイントと利用イメージ
ハイブリッドクラウドソリューションの強化ポイントと利用イメージ

 VSP on cloudは、AWS上で日立のストレージOSを搭載したデータ基盤が利用可能で、ミッションクリティカルシステムの高信頼を支えてきたシステム構成や運用を、AWS上に適用できる。そのため、クラウド移行に伴う構成や運用の再設計、構築、検証などのカスタマイズ作業の負担を大幅に低減できる。

 また、クラウドに移行したシステムはオンプレミス同様に日立が運用するため、クラウド利用に伴う運用負担の増加を極小化できる。これにより柔軟なハイブリッドクラウド環境を実現でき、ビジネス環境の変化への適応に貢献する。

 さらにVSP on cloudと各種データ連携ソリューションにより、オンプレミスの機密性が高いデータを安全かつ容易にAWS上に移動、複製できるため、AWSのコンピュートリソースや多様なクラウドサービスと連携したデータの利用/活用の幅が広がる。

 例えば、システムの優先度に合わせて段階的にコンテナー化を進める際に、「Red Hat OpenShift Container Platform」と連携することで、マイクロサービスがアクセスするデータの所在を意識する必要がなくなり、機密性が高いデータを活用したアプリケーションの開発スピードを向上させる。

 加えて、日立がこれまで提供してきたデータ保全性の高いリモートコピー機能を、ハイブリッドクラウド環境で自在に利用できるようになる。これにより、オンプレミスとクラウドにまたがった災害対策環境を容易かつ柔軟に構築することが可能になり、コピーデータを利用し、AWSのさまざまなクラウドサービスと連携したデータ利活用基盤や開発基盤の構築も可能となる。

 日立は今後、書き込みデータの多重化による耐障害性の向上や、クラウド障害にも備えたマルチアベイラビリティーゾーン構成にも対応するなど、システム全体の持続性を高めるサービスを強化していく。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  2. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  3. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  4. セキュリティ

    いま製造業がランサムウェアに狙われている!その被害の実態と実施すべき対策について知る

  5. セキュリティ

    VPNの欠点を理解し、ハイブリッドインフラを支えるゼロトラストの有効性を確認する

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]