東芝デジタルソリューションズとスペクティ、有事の初動対応を迅速化する新サービスを提供

寺島菜央 (編集部)

2023-06-19 16:15

 東芝デジタルソリューションズとSpectee(スペクティ)は6月19日、サプライチェーン情報を活用し、災害発生時の初動対応を迅速化するサービスを開始した。これにより、バイヤー企業やサプライヤー企業が、自社やサプライチェーン傘下の製造拠点周辺で発生する災害などの有事情報を迅速に把握し、調達部門やサプライヤーにおける初動の迅速化が可能になるという。

 同サービスでは、東芝デジタルソリューションズが提供する製造業の調達・購買部門向けの戦略調達ソリューション「Meister SRM」で収集・蓄積したサプライチェーン情報を、スペクティのAIを活用したリアルタイム危機管理ソリューション「Spectee Pro」に連携する。Spectee Proは、SNSや気象データ、カーナビ情報などのデータを解析し、ユーザーは有事に関する情報をタイムリーに取得できる。

 同サービスの連携機能として、ユーザー企業がMeister SRMで収集・蓄積した調達品目ごとの生産拠点名や位置情報などのサプライチェーン情報をSpectee Pro上で確認できるように、Meister SRM上でSpectee Pro向けサプライチェーンデータのダウンロード機能を標準で提供する。

 Spectee Proでは、自社の管理する生産拠点周辺で危機事象が発生した場合、登録しているバイヤー企業やサプライヤー企業にメールで通知する「拠点登録機能」を搭載している。ユーザー企業はSNSから取得した災害などのリスク情報とMeister SRMのサプライチェーン情報を組み合わせることで、サプライヤーの生産拠点の周辺で発生したリスク情報をすぐに確認できる。

 これにより、ユーザー企業はメール通知に記載されているSNS情報や、Spectee Proが保有する現場の画像/動画データを用いて状況を確認し、対応策の判断を効率よく的確に行えるという。

Meister SRMとSpectee Proの連携イメージ
Meister SRMとSpectee Proの連携イメージ

 またメール通知だけでなく、Spectee Proのダッシュボード上で地図と照らし合わせて被害状況を確認できる。両社は同サービスを活用することで、サプライチェーン全体の災害発生時の初動対応の迅速化につながるとしている。

 両社は今後も連携を深め、製造業の発展や調達部門の業務高度化を支援する構えだ。

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