小林製薬は、ファイルサーバー容量の可視化・分析システム「ZiDOMA data」を導入した。同システムを提供するARアドバンストテクノロジ(ARI)が発表した。
ZiDOMA dataは、ファイルサーバーの可視化・分析システムとして、オンプレミスからクラウドまで、企業内ファイルサーバーを統合管理できる。サーバー利用状況の可視化と肥大化の対策、安全なデータ移行を実現するほか、ファイルデータ容量の制限がなく、必要な機能に絞った構成になっているのが特徴だ。
同システムではドリルダウンで肥大化の原因をピンポイントで分析でき、領域の使用状況の把握と分析、未使用ファイルを選別できる。また使用容量が大きいファイルから優先して整理することが可能だという。
ZiDOMA dataの利用画面例
小林製薬では同システムの導入後、ワンクリックでサーバー容量をファイルの利用頻度や更新時期、ファイルサイズごとに可視化でき、サーバー移行にかかる利用者のストレスを軽減できたとしている。また追加コストなく、複数人でサーバーを管理できる体制の構築できたという。
ZiDOMA dataは、Windowsのプロファイル機能を利用することで、複数の管理者を設定することができる。管理者の数に関わらずファイルサーバー1台に1ライセンスの料金体系であるため、追加コストなしで複数メンバーがログインし、サーバーの分析を自由に行える。またデータ移行時には、別サーバーに移行されたファイルへのリンクアイコンが自動生成される。このため、非IT人材でも、従来の操作と違和感なくデータ保存を行うことができるという。
小林製薬では、100TB規模のファイルサーバーを全社で利用し、かつては複数のサーバーを各部署で運用していた。2018年に全部署で共通のサーバーを利用できるように統合したが、データ量の肥大化が進み、管理者の手が行き届かなくなるという新たな課題が発生していた。そこで、2023年に新たなサーバーへの入れ替えが計画されたことを機に、容量が膨れ上がったサーバーの分析とデータ整理を効率的に行えるツールの導入を検討することになったという。