日立ソリューションズは、人事総合ソリューション「リシテア」で、社内公募やフリーエージェントなど、従業員が主体的にキャリア形成を行う「キャリア自律」のための異動制度を簡単に運用できるクラウドサービス「リシテア/人財マッチング」の提供を開始した。
「リシテア」シリーズは、1994年の提供開始以来、人材戦略や申請業務、人事部門の人事・給与管理業務の効率化や企業の重要な経営課題である人材戦略を支援するソリューションとして、2023年3月末時点で国内の企業約1,630社へ導入され、233万人以上に利用されている。
社内異動が成立するためには、「従業員の希望や職務経験、スキル」と「これまでの評価や勤務状況」、「企業内における求人情報」の3つのマッチングが必要となる。従来、人事部門の担当者は、異動を希望する従業員や募集する部門の担当者への個別ヒアリング、人事システムからの関連情報の収集、従業員の希望と部門の募集要項とのマッチングをしながら人材配置を進めており、社内公募やフリーエージェントといった制度利用の増加に伴い業務負担が重くなっているという。
リシテア/人財マッチングは、自社のキャリア自律制度にのっとり募集や面談、異動手続きをワークフロー化し、人事担当者の業務負担を軽減する。従業員と募集部門の担当者が、それぞれ情報を登録し公開することで応募やスカウトを行えるようになり、人事部門は選考状況を随時確認できる。
社内公募やフリーエージェントなど複数の異動制度を一つのプラットフォームで同時に運用でき、異動に関連する面談の合否結果や提出された書類の管理なども可能となる。また、匿名応募や役職者承認など独自性の高い制度にも、設定変更だけで柔軟にワークフローを作成することができる。日立ソリューションズ内で運用してきたワークフローやノウハウを提供し、新たな異動制度の設計やワークフロー化も支援するとしている。
また既存の人事システムとの連携で、従業員は職務経歴やスキルなどの入力が不要となり、求人活動中の部門向けには評価や勤務状況などの情報も集約される。
「リシテア/人財マッチング」のイメージ
今後は、マッチングの精度を向上させるために求人活動中の部門が、自部門で活躍できる人材かどうかを適合度として数値化するような機能の追加を検討していくという。
提供価格は個別見積もりでの対応となるが、100人での利用の場合、月に15万円程度を想定している。