Microsoftは米国時間9月26日、「Windows 11」に多数の新機能を追加するアップデートを提供開始した。
提供:Beata Zawrzel/NurPhoto via Getty Images
あらゆるところで人工知能(AI)を活用
Microsoftが最も力を入れて売り込んでいる機能に「Copilot in Windows」がある。同機能により、AIプロンプトがディスプレイの右端にサイドバーとして追加される。Microsoftによると、この機能は一部の市場でプレビュー版として提供される。このサイドバーを表示させるには、タスクバー上のCopilotアイコン(検索ボックスのすぐ右横にある)をクリックするか、Windowsキー+Cというショートカットを使う。
提供:Screenshot by Microsoft
Copilotは、「Bing」の対応機能とほぼ同じタスクを実行できる(電子メールの作成や、画像の生成、ちょっとした疑問への回答など)。また、テーマの変更や、アプリの起動といったWindows関連のタスクも実行できる。
Copilotは依然としてプレビュー段階にあるが、筆者が「Windows Insider」版の機能を試用した限りでは、反応が遅いため、検索ボックスに機能の名称を入力して該当機能を直接起動するのと比べると、それほど時間の短縮にはならないと感じた。
同社は、AIへの多大な投資をWindowsの他の部分でも活用していこうとしている。例えば、「ペイント」アプリは「Cocreator」という、AIを活用した機能を提供する。これにより、入力されたテキストプロンプトに基づいて、「DALL・E」のように画像を生成できるようになる(今のところこの機能はプレビュー版であり、27日から米国など一部の国でWindows Insiderプログラムの参加者に提供される。数週間のうちに全ユーザーへの一般提供を予定している)。
同様に、動画エディターである「Microsoft Clipchamp」では「Auto Compose」機能によって、ユーザーが選択したメディアに基づいて新しい動画を生成できるようになる。「フォト」アプリでは背景にぼかしを入れる機能が追加されるほか、画像コンテンツの検索機能も強化されるため特に、「Microsoft OneDrive」に格納されている画像の検索が容易になる。
そして「Snipping Tool」では、画像中のテキストを認識し(もちろんAIが用いられている)、そのテキストを「クリップボード」にコピーする機能が追加されるとともに、スクリーンショットを共有する際に個人情報まで渡してしまわないよう、電子メールアドレスや電話番号を黒塗りで除去する機能も追加される。
バックアップおよび管理の新たなオプション
Microsoftが強く推し進めているAI路線とは関係のない新機能のうち、最も光を放っているのは、新たな「Windows Backup」アプリだ。しかしその名前に惑わされてはいけない。このアプリはデータファイルをバックアップしたり、システムイメージを作成する、サードパーティー製のアプリと競合するものではない。
この機能は、新しいPCに移行するための設定、アプリ、ファイルをバックアップするプロセスを効率化するものだ。OneDriveのストレージを使用し、Windows 10と11に対応する。中国本土を除く全世界で提供される。
提供:Screenshot by Ed Bott/ZDNET
「設定」には、Microsoftのサービス、ストレージ、デバイスを管理するためのツールに素早くアクセスできる新しいホームタブが設けられる。
このほか、音声による制御をより多くの場面で使えるようになるなど、さまざまな機能強化や新機能が追加されるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。