両社の取り組みで開発された恋AIパンは、「運命の出会い味」(4月1日発売、生地:わたがし味、マーブル:りんご、トッピング:青クランチ)、「初めてのデート味」(4月1日発売、生地:ライム、マーブル:柿、トッピング:オレンジピール)、「やきもち味」(3月1日発売、生地:紫芋、マーブル:ずんだ・トリュフオイル、トッピング:レーズン)、「涙の失恋味」(2月1日発売、生地:サイダー、マーブル:ぶどう、トッピング:ドライりんご)、「結ばれる両思い味」(2月1日発売、生地:もも、マーブル:ドランゴンフルーツ、トッピング:はちみつ)の5種類をラインアップする。関東近郊のスーパーや木村屋のオンラインショップおよび直営店で販売する。
「恋AIパン」の解説文は生成AIを用いて作成した
今回のプロジェクトは約1年にわたり、NECによるAIを用いた食品選定に約3カ月、木村屋での製品開発に約6カ月を費やしたという。木村屋の齊藤氏は、「感情のイメージをどう商品化するかが挑戦だった。特にやきもち味は、パンとしては斬新な色合いで、しっとりとした食感を出すなど工夫した。販売目標数字などは設定していないが、さまざまな場所で若い人たちに木村屋を知ってもらいたい」と語った。NECの孝忠氏は、「食べた人の恋心がパンのように発酵して大きく膨らんでほしい」と述べた。
NECの協力で木村屋總本店が開発した「恋AIパン」
さまざまな製造分野でのAI活用が進む中、パン商品でのAI活用について齊藤氏は、「製パンは手作業の工程がとても多く、お客さまの健康に配慮した食品の組み合わせなど制約もあり、AIのようなテクノロジーの活用はこれから模索していくことになるだろう。ただ、今回の商品開発のように従来の市場調査や担当者のアイデアを具現化していくプロセスをAIで迅速化できる効果を感じた」と話している。