ドイツに拠点を置き、機械翻訳サービス「DeepL翻訳」を提供するDeepLは現地時間3月26日、「The Total Economic Impact(TEI)of DeepL」(DeepLの総経済効果)調査の結果を明らかにした。
同調査は、DeepLに委託されてForrester Consultingが2024年に実施したもの。TEI手法では、コスト、メリット、柔軟性、リスクの4要素で投資価値を評価し、テクノロジー製品・サービスの投資収益率(ROI)を示す。エネルギー、金融サービス、法律サービス、製薬業界のDeepL使用経験を持つ4組織を対象に聞き取りを実施し、1つのモデル組織を作成した。
調査では、翻訳時間の短縮が社内外のビジネスコミュニケーションの効率化にどのように影響したかが説明されているとDeepLは述べる。DeepL利用の主なメリットの1つとして、社内文書の翻訳時間が90%短縮されたことが挙げられている。調査対象となった企業では、3年間で279万ユーロの節約を実現したという。
また、DeepLのROIは345%で、翻訳作業負荷が50%削減されたことも分かった。ワークフローとプロセスでのコスト削減は、3年間で22万7430ユーロに達したという。調査対象となったエネルギー業界企業のソフトウェア・アプリケーションマネージャーは、「以前は翻訳関連作業に業務時間の10%を費やしていたが、今ではおそらく1%の時間しか費やしていない」とコメントする。
DeepLにより翻訳サービスチームへのドキュメントフローが50%削減されたことも明らかになった。これにより、調査対象組織の社内スタッフは、翻訳をより効率的に管理できるようになったという。翻訳を専門とする人材が言語や文化的解釈のより複雑で微妙な側面に集中し、専門性を発揮するのが可能になったと同社は述べる。