テラスカイ、「Salesforce」のデータを自然言語で呼び出せる生成AIサービス「mitoco AI」を提供

藤本和彦 (編集部)

2024-04-09 15:17

 テラスカイは4月9日、「Salesforce」のデータを自然言語で呼び出せる生成AIサービス「mitoco AI」の提供を開始した。利用価格は、30ユーザーで月額50万円から。

 mitoco AIは、Salesforceのオブジェクト構造を学習し、ユーザーの自然言語による要求に対して、Salesforceに格納されたデータから適切な回答を導き出す。Salesforce上に会計や販売管理システムを統合する「mitoco ERP」と組み合わせることで、ヒト・モノ・カネ・顧客情報に関するデータに横断的にアクセスでき、ユーザーは意思決定に必要なデータの利用/活用を手軽に行うことができるようになる。

 生成AIが自然言語で業務システムから適切な回答を導くことできるのが特徴の一つ。これにより、経営判断などに必要な情報を迅速に得ることが可能であり、業務効率化と生産性向上を実現するとしている。

 mitoco AIのアーキテクチャーは、指示を受けてから回答に必要なデータをどのようにオブジェクトから取得すべきかを判断し、その実行計画を「Microsoft Azure」上の生成AIに依頼する。OpenAIは実行計画に沿ってデータを取得するための「Salesforce Object Query Language(SOQL)」を発行し、mitoco AIはそのSOQLを実行してSalesforceのオブジェクトからデータを取得し、適切な回答をユーザーに返す仕組みとなっている。Salesforce内の業務データを生成AIに渡さないため、セキュリティ面の懸念なく安心して利用できるという。

mitoco AIのアーキテクチャー mitoco AIのアーキテクチャー
※クリックすると拡大画像が見られます

 また、「AppExchange」アプリケーション上にあるデータも自然言語で呼び出すことができるほか、多言語対応により、言語を問わず適切な回答を呼び出せるため、グローバル企業でもデータ活用が容易になるとのこと。

 テラスカイは長年にわたり培ってきたSalesforceの知見を生かし、mitoco AIを2029年までの5年間で300社の売り上げを目指す。

mitoco AIのロードマップ mitoco AIのロードマップ
※クリックすると拡大画像が見られます

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  5. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]