NECと自動車部品製造のアイシンは10月15日、生成AI技術とデジタルヒューマン技術を組み合わせた「NEC Personal Consultant」を共同開発すると発表した。12月から金融向けにサービスとして販売を開始し、他業種にも順次拡大するという。
NEC Personal Consultantは、NECの生成AI製品や生体認証技術とアイシンのマルチモーダル対話エージェントを組み合わせ、コンピューターグラフィックスによる人物(デジタルヒューマン)がユーザーと人間に近い自然なコミュニケーションを行う。実際の人に代わって顧客に対応するなど、人手不足や顧客ニーズの多様化に伴う複雑な対応業務といった課題の解決策としても期待される。
共同開発での取り組み
NECは、同社の「NEC Generative AI Framework」や生成AI基盤「cotomi」、生体認証「Bio-IDiom」を活用することで、信頼性の高い本人確認を行いながら業務・利用シーンに応じて個々の人に寄り添う応答ができると説明する。
アイシンは、同社のマルチモーダル対話エージェントでは、カメラ画像や音声からユーザーの状況や想いをくみ取り、大規模言語モデル(LLM)も組み合わせて、共感的な対話を可能にするとし、デジタルヒューマンで自然なコミュニケーションができると述べる。
今後NECは、マイナンバーカード認証への適用などにも広げ、デジタルヒューマンの安全な利用に向けた倫理やガバナンスのあり方を提言していくほか、業種横断の知見と最先端技術による顧客のビジネスモデル変革、課題解決に貢献したいとする。NEC Personal Consultantは、金融のほかにホテル、リテール、交通、不動産など人との接点が必要な業界に展開していく。
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