The Browser Company、新ブラウザー「Dia」のプレビュー動画を公開

Jack Wallen (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2024-12-04 08:08

 「Arc Browser」を提供するThe Browser Companyは数週間前、新しいブラウザーをゼロから開発すると発表していた。「Dia」と名付けられたそのブラウザーは、AIを中心にしたものであることが分かった。同社は早期のプレビュー動画で、「AIの未来はボタンでも、アプリでもない。ブラウザー層で構築される、全く新しいコンピューティング環境になるだろう」としている。

 同社はDiaを「スマートウェブブラウザー」と呼んでおり、ユーザーに代わってアクションを実行できる。例えば、ユーザーがドキュメントを説明すると、そのドキュメントを見つけて誰かに送るようにブラウザーに指示することができる。

 The Browser Companのアイデアの一つは、ブラウザーの挿入カーソルに非常にパーソナライズされたインテリジェンスを持たせることだ。文字の入力を始めてカーソルをクリックすると、AIがその文章をどのように終わらせるか提案してくれる。

 同社がこれほど迅速に方向転換できる理由の一つは、「ADK」(Arc Development Kit)というインフラにある。ADKによって、エンジニアは数日でウェブブラウザーのプロトタイプを構築できる。さらに、同社はADKの上にメモリー、アクション、大規模言語モデル(LLM)、セルフドライビング(Diaがユーザーの作業を代行する機能)などのコンポーネントを階層化している。これらのコンセプトはプレビュー動画で説明されている。

 最高経営責任者(CEO)のJosh Miller氏は、Arcを廃止するつもりはないと述べている。しかし、DiaではAIが中心的な役割を果たすことになるだろう。また、ユーザーインターフェース(UI)はどのようになるのだろうか。プレビュー動画の中では、Arcの美しいデザインから離れ、もっと「Chrome」のような見た目になることが示されている。

 Diaのリリースまでにはまだ時間がかかるため、デモの画面が最終版であるとは言えない。ただし、考え方としては、AI機能のボタンを大量に配置するのではなく、AIをシームレスに統合することだ。

 TechCrunchのIvan Mehta氏のような一部の人は、The Browser Companyのこうした動きを新たな収益源を作るためだと考えている。最新情報はDiaの公式サイトで確認できる。

提供:MirageC/Getty Images
提供:MirageC/Getty Images

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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