日立ソリューションズ・クリエイトは1月9日、生成AIを安全かつ容易に業務活用できる「AIプラス 生成AIソリューション」の提供を開始した。AIプラスとは、同社のAI事業におけるコンセプト。さまざまな業務にAIを導入(プラス)し、ユーザーの企業価値向上に貢献する。同ソリューションは、生成AI環境の提供だけでなく、教育、課題整理、価値検証、個別システム開発までを支援し、生成AIの導入と活用を促進する。
「AIプラス 生成AIソリューション」のメニュー構成
生成AIアシスタントの画面イメージ
サービスメニューは、(1)生成AIアシスタントの提供、(2)生成AIの基礎教育、(3)課題整理支援、(4)価値検証支援、(5)個別システム開発――で構成されている。
(1)の生成AIアシスタントは、多様な生成 AI モデルを活用可能だ。「Azure OpenAl」「Amazon Bedrock」「Google Gemini」など、 主要な生成AIモデルに対応し、ニーズや状況に合わせて、最適なAIモデルとプラットフォームを柔軟に選択できる。翻訳、要約、議事録作成、 画像生成といった業務に不可欠な機能を標準搭載しており、業務への活用も容易だ。さらに「Microsoft 365」と連携し、「Microsoft SharePoint」や「Microsoft OneDrive」内の情報も検索できるため、社内の情報を最大限に活用し、 業務効率の向上を支援する。
このほか独自の検索拡張生成(RAG)データベースの構築・共有が可能だ。このデータベースは、検索と生成AIを組み合わせたシステムで、外部データベースから関連情報を取得し、それを基に回答を生成する。これにより、より正確で質問内容に沿った回答が可能になる。さらに必要な情報を効率的に管理でき、生成AIの回答精度向上にも役立つ。
セキュリティ面では、入力した内容は暗号化して、生成AIモデルに送信する。入力したデータは学習に利用されないため、第三者への回答に再利用されることはなく、安心して利用できる。
(2)では、生成AIの特徴や活用方法を学び、文章の作成やチェックの実習をする。また(3)では、ヒアリングや資料調査から業務の可視化と課題の洗い出しを実施する。(4)では、生成AI活用による課題解決の可能性と効果の検証する。(5)では、ユーザーの業務に最適化されたシステムを構築し、既存システムとの連携も考慮した設計・開発し、シームレスな導入と運用を実現する。