富士通、オフィス業務のデータを複数部門で共有、管理するSaaSを販売開始

富永恭子(ロビンソン)

2010-05-06 16:21

 富士通は5月6日、オフィス業務で生じるデータを複数部門でリアルタイムに共有、管理するSaaS「RapidWeb+」を同日より販売開始することを発表した。

 同サービスでは、商談管理、損益管理、アンケート管理、各種申請など、Excelのやり取りで運用されているような非定型のオフィス業務において、各部門の担当者が登録、更新したデータを、関係者全員がウェブ上でリアルタイムに確認でき、一度に情報共有できる。これにより、関係者全員が進行状況や担当者間のやり取りを把握でき、業務実施のスピードアップにつながるとしている。また、Excelなどのファイルをメールでやり取りすることで発生していた手戻りや入力ミスを防ぎ、業務の効率化を実現できるという。

 RapidWeb+は、利用開始についても、同社が社内で実践した各種業務テンプレートを利用すれば約2日間、テンプレートを利用しなくても、業務フローやレイアウトの設計さえ終われば約5日間という短期間でトライアル環境が整うという。また、ウェブ画面を自動生成する機能で総開発工数が大幅に減少、SaaSでの利用のためシステムを自社で構築する必要がなく、かつ業務数や登録ID数の制限がないため安価でシステムを利用できるなど、初期費用を削減できるとしている。また、「RapidWeb+ プレミアム」なら、ユーザーのニーズに応じて個別のカスタマイズにも対応し、専用のSaaSとして利用できるという。

 企業において、オフィスで行われている業務の大部分はまだシステム化されておらず、Excelなどのファイルをメールでやり取りすることで運用されているのが現状だ。しかしメールでのやり取りを繰り返すことにより、進捗状況が不透明になり、Excelの版数管理や集約作業が複雑化することなどが課題となっているという。RapidWeb+は、このような状況に対応するため、オフィス業務で生じるデータを複数部門でリアルタイムに共有、管理できるサービスとして、さまざまな業種、業務に適用できるとしている。

 RapidWeb+ ベーシックの販売価格(税別)は、初期設定費が50万円、追加設定費は30万円、月額費は29万8000円の予定で、出荷開始は10月に予定されている。また、RapidWeb+ プレミアムは、初期設定費が50万円から、追加設定費は30万円から、月額費は100万円からとなり、6月1日に出荷開始だという。

 富士通では、RapidWeb+を今後3年間で140社に販売することを目指している。

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