アビーム、SAP ERPアップグレードの工数削減サービス--30〜50%削減可能

田中好伸(編集部)

2010-08-26 17:47

 アビームコンサルティングは8月25日、イスラエルのPanayaとパートナー契約を結び、SAPシステムのメンテナンスツール「Panaya」を活用して総所有コスト(TCO)を削減するためのサービス「SAPシステム TCO削減Solution powered by Panaya」の提供を開始したことを発表した。価格は個別見積もりとなる。

 今回のサービスでは、SAPシステムのアップグレードとサポートパッケージ適用でアビームの導入・運用・保守ノウハウにPanayaのツールを組み入れて提供する。工数の大幅な削減ができると同時に高品質なサービスを提供できるとしている。Panayaは、独自のコード解析技術を活用したクラウドコンピューティング型の調査分析ツールであり、SAPシステムのライフサイクルにおけるアップグレードやサポートパッケージ適用時の影響プログラムの特定、修正方法の提示、適切なテスト範囲の抽出などを行う。

 サービスは、「SAP ERP 6.0」へのアップグレードにおいて事前調査、調整、テストの各段階でPanayaを活用する。事前調査の段階ではプログラムの修正個所や単体テスト範囲を自動的に分析し、調整の段階では修正方法を提示して効率化を図る。テストの段階では、テスト範囲を絞り込むことでテストの省力化を図る。こうした対策で、アップグレードプロジェクトの工数を通常と比べて30〜50%削減できるという。

 SAPの統合基幹業務システム(ERP)パッケージは、「SAP R/3 4.6C」が12月末に、「SAP R/3 Enterprise」と「mySAP ERP 2004」が2013年3月末にそれぞれ保守期限が迫り、SAP ERP 6.0へのアップグレードビジネスの市場拡大が予想されている。アビームは、企業のグローバル拠点でPanayaを採用したアップグレード実績があり、その有効性を確認しているという。今後は今回のサービスを活用して、国内と海外拠点を対象にアップグレードビジネスを拡大させるとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Google Chrome Enterprise が実現するゼロトラスト セキュリティの最新実情

  2. セキュリティ

    ブラウザの可能性を Google Chrome Enterprise で追究、セキュリティ実現には?

  3. ビジネスアプリケーション

    NTTグループが17万ユーザーの決裁システムを抜本的に改革、プロジェクトの鍵を握るサービスとは

  4. ビジネスアプリケーション

    データリーダーが知っておくべき、AI活用の投資対効果を高める「実効性のある戦略策定」の進め方

  5. モバイル

    目前の「Windows 10」サポート終了、「Windows 11」への移行負担を解消する最適解とは

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]