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さらに次の10年も続けていくために—— 高みと裾野、両方を見据え「ハブ」を目指すSECCONというコミュニティ

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2023-09-14 13:00

日本最大級のセキュリティ競技「SECCON CTF」をはじめ、情報セキュリティに興味・関心を持つ人に向けたさまざまな企画の集合体「SECCON」が、今年度も始動している。第一回のCTF開催から10年以上が経ち、サイバーセキュリティを巡る情勢も変化する中、どんな場を目指していくのかを、新体制となった実行委員会に尋ねた。

 国内最大級のCTF競技大会「SECCON CTF」を中心に、情報セキュリティ技術に興味を持つさまざまな人々が集い、学べる複数のワークショップやイベントから構成されているコミュニティが「SECCON」だ。

 SECCONは、CTFにチャレンジしたいと考える人に最初の一歩を指南する「SECCON Beginners」、情報セキュリティ技術に興味がある女性を対象としたコミュニティ「CTF for GIRLS」、セキュリティ技術をハンズオンで学ぶ「SECCON Workshop」、セキュリティに関する新たな競技・コンテストの企画を立て、実施する「SECCONCON」、セキュリティ技術者のためのオープンカンファレンス「電脳会議」といった、バラエティに富んだイベントで構成されている。その中から「自分でもやってみたい」と思えるテーマを通して、セキュリティに関する考え方や知識を身につけ、ひいては情報セキュリティ人材の発掘・ 育成につなげてきた。コロナ禍においても工夫を凝らし、オンラインに会場を移しながら続いてきた。

 2023年はSECCON実行委員会の体制を改め、三村聡志氏(GMOサイバーセキュリティbyイエラエ株式会社)が新実行委員長に就任。また副実行委員長に、新たに木藤圭亮氏(三菱電機株式会社)が就き、昨年まで実行委員長を務めた花田智洋氏(国立研究開発法人 情報通信研究機構)とともに運営体制をサポートする形となった。

 SECCONの歴史は、2012年2月に九州工業大学で開催された「SECCON CTF福岡大会」から始まった。あれから10年以上が経ち、情報セキュリティ、サイバーセキュリティに注がれるまなざしや期待の度合いは大きく変化している。それを受け、SECCONはどんな場を目指していくのか、三人のキーマンに尋ねた。

集合写真

コミュニティに育ててもらった分の恩返しを——新体制の思い

Q:三村さんはSECCONとはどのように関わり始めたのでしょう?

三村:最初はCTFの参加者としてでした。九工大で実施した一番初めのCTFに参加し、その後、SECCON Beginnersに携わるようになりました。当時実行委員長を務めていた竹迫さんから、「『CTF for GIRLS』があるんだから、ビギナー向けもやってみない?」と声をかけられ、運営側になったのがきっかけです。

Q:この10年でセキュリティの重要性は大きく高まり、セキュリティ人材育成につながるとしてCTFも注目を集めるようになりましたね。

三村:それは感じますね。メディアの取材一つとっても、昔は「よくわからないけれど、何だか新しい競技をしている」と、慣れない単語を読み上げていく感じで報じられていました。けれど、ある時を境にぱっと変わったイメージがあります。メディアもそうですし、自分の周囲でも「うちなんて攻撃は来ないから大丈夫だよ」という雰囲気から、「セキュリティって気を付けなければいけないね」「どうしたらいいんだろう」といった相談が増えてきました。

Q:木藤さんとSECCONの関わりはいつからでしたか?

木藤:「え、やってなかったの?」ってよく言われるんですが、実はこれまで、一般参加者として会場に来たことはあっても、SECCONの運営にはまったく関わっていませんでした。セキュリティ・キャンプから付き合いのある三村さんをはじめ、別のコミュニティを通じて、SECCONを運営している何人かのメンバーと接点はありましたが、実はきちんと運営に関わるのは今回が初めてで、最初から副委員長という大役を仰せつかうことになりました。逆に言えば、SECCONを長く支えてきてくださったメンバーの方々とはちょっと違う視点でコミットできると思っています。

Q:お二人とも最初は参加者として、用意された場で育ててもらう立場からスタートしましたが、今や自分たちが場を作り、新たな世代を育てていく立場になっていますね。

木藤:三村さんもたぶん同じ気持ちだと思いますが、コミュニティに育ててもらったからこそ、恩返ししたいという気持ちがまずあります。僕らが学生の頃にコミュニティに入った時、一種の居心地の良さや楽しさを味わうことができました。その経験があるので、今度は運営側としてコミュニティにコミットすることを通じて、次の世代にも貢献していきたいと考えています。それが私の中で一番の原動力です。

Q:一方、そういう場を作ってきた大人代表としてはどう感じていますか?
うまく遺産を引き継げそうでしょうか?

花田:僕にとってSECCONは非常に大事な場であり、世間やいろいろな業界からも注目されるようになりました。コロナ禍などもありましたが、この大好きな場を絶やさず維持し、若い世代に運営のリーダーをお任せすることができて、ひとまずバトンをつなぎつつあるかなと感じています。

Q:最初の頃とはずいぶん雰囲気も変わりましたか?

花田:元々日本になかった企画を、ゼロからイチへ、皆で作り上げてきました。中にはちょっと時代の先を行き過ぎた企画もありましたが、仕事としてやらされるのではなく、「ハッカーマインド」のようなものを持って自分が面白いと感じること、やりたいことをやって楽しむんだという、内側からわき上がるモチベーションがSECCONの活動の源泉だと思っています。形は少しずつ変わり、運営チームも変わりながらも、その芯の部分は続いていると思います。

 一方で、こうした活動にはどうしても先立つものも必要です。かつては運営者が機材を持ち出しでやっていたりして、tessyさん(SECCON顧問)のカバンの中から延長ケーブルが出てこなかったら詰む、という状態で当日を迎えたこともありました(笑)。それが今やJNSAの活動の一環となり、さまざまなスポンサーに支援してもらえるようになっています。支えてくださるそうした方々の期待を満たしつつ、自分たちも楽しんでやれることが大事かなと思っています。

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